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次世代歩行者保護システムを発表 【TRW】

2012年7月31日

世界的な歩行者保護の課題に対応


米国ミシガン州リボニア(2012年7月30日)-世界有数の自動車部品メーカーで、アクティブセーフティ(予防安全)・パッシブセーフティ(乗員安全)システムの世界的リーダーであるTRWオートモーティブ・ホールディングス(本社:米国ミシガン州リボニア、以下TRW)は本日、次世代の歩行者保護システム(PPS)を発表しました。歩行者との接触を正確に検出する加速度・圧力検知技術を実装したこの次世代PPSは、堅牢性と信頼性に優れたシステムを提供します。

TRWのセールスおよびビジネス開発部門上級副社長のピーター・レイク(Peter Lake)は次のように述べています。「自動車業界全体をあげて、単独事故および複数車両による事故を原因とした負傷の危険性を減らすことに重点を置いて活動していることから、成熟市場における死傷者数は減少しています。しかし、その一方で、歩行者の死亡者数は世界的に増加傾向が見られます。世界の交通事故死者数に占める従来の四輪の乗員以外の歩行者や道路利用者の割合は35%に上るとされ、アクティブセーフティシステムとパッシブセーフティシステムの両面で歩行者の保護能力を高めることが非常に重要な課題となっています。また、多くの成熟市場では、乗員の死亡率が歩行者の死亡率を上回るペースで減少しており、交通事故死者数に歩行者の占める割合が増加していることから、今まで以上に自動車業界では歩行者の保護に比重が置かれるようになってきています」。

TRWの最新のPPSシステムでは、フロントバンパーの幅全体に装備された柔軟なチューブで計測された圧力センサーサテライトデータと共に3つのリモート加速度センサーを通じて衝突を検知し、歩行者がどこに接触したかを認識します。また、このシステムは歩行者保護能力が車両安全性に対する全体評価の20%を占める欧州において、自動車メーカーが5つ星の安全評価を維持するために大きな役割を果たすといえます。

TRWは2009年以来ポルシェ社向けに第1世代のPPSを製造しており、その後、クライスラー社に対してもPPSシステムを提供しています。これらのシステムは、リモート加速度センサーおよび歩行者との接触を検知する歩行者保護システムアルゴリズムを統合したエアバッグECUまたはスタンドアローンのECUで構成されていると共に、ボンネットリフターを実装することでエンジン上部とのスペースを増やし、歩行者の衝撃を吸収・軽減させることが可能です。センサーが衝撃を検出すると火薬式アクチュエータによってボンネットの後部が持ち上げられ、歩行者の頭部を衝撃から保護します。これによって、最も大きな衝撃を与え、歩行者の負傷や死亡の主要因となっている頭部の衝撃を軽減することが可能となります。

TRWの第2世代PPSシステムも第1世代と同様の機能を提供する上、さらにセンサー機能が加えられていることで、システムの性能と堅牢性が高められています。新しいシステムは2016年までに提供が開始される予定です。

TRWについて

TRWオートモーティブは世界有数の自動車部品サプライヤー。ニューヨーク証券取引所上場。米国ミシガン州リボニアを本拠とし、子会社を含め26カ国で事業を展開する。従業員数は世界で約60,000人。主要製品は、車両コントロールシステム、ドライバーアシストシステム、ブレーキシステム、ステアリングシステム、サスペンションシステム、セーフティシステム(シートベルトおよびエアバッグ)、電子部品、エンジンコンポーネント、ファスナー部品など、この他アフターマーケットの交換部品と各種サービスの提供も行っている。2011年度の売上高は162億ドル。日本国内では、TRWオートモーティブジャパン㈱として事業を展開、主要日本自動車メーカーに製品を提供している。
同社に関する詳細な情報は、Webサイトhttp://www.trwauto.co.jp/でもご覧いただけます。

本プレスリリースにおける「TRWオートモーティブ」、「TRW」、「当社」などの文言は、別途記載がない限り、すべてTRWオートモーティブ・ホールディングスとその子会社を指します。

*本リリースは、7月30日(現地時間)に米国ミシガン州リボニアで発表されたリリースの日本語版です。

お問い合わせ先 : taj-info@trw.com


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