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Audi R8 e-tron、電気自動車として世界記録を樹立【アウディ ジャパン】

2012年7月3日

ニュルブルクリンクを8分09.099秒で周回


インゴルシュタット/ニュルブルク発、2012年6月29日

■ 電気駆動の量産車に秘められた圧倒的パフォーマンス
■ 電気モビリティとはダイナミズムとドライビングプレジャーと同義

アウディが年末に発表する予定の電気自動車は、非常にダイナミックであることが証明されました。
電気駆動システムを搭載した量産モデルであるAudi R8 e-tronが、世界でもっとも過酷なテストサーキットと言われるニュルブルクリンクの北コース(ノルドシュライフェ)で、EVとしてラップタイムの新記録を樹立しました。レーシングドライバーのマルクス ヴィンケルホックは、完全な電気自動車のハイパフォーマンススポーツカーを駆り、全長20.8kmのサーキットを8分09.099秒で周回しました。2012年にニュルブルクリンクとルマンで開催された24時間レースを2戦連続で制したアウディは、またひとつ新たな記録を打ち立てたのです。

「R8 e-tronは、世界でもっとも厳しいサーキットにおいて、持てるポテンシャルを遺憾なく発揮してくれました」と、AUDI AG技術開発担当取締役のミハエル ディックは述べています。自分自身でもR8 e-tronのステアリングを握り、ラップを刻んだディックは、次のように続けています。
「新記録の達成によって、私たちが正しい方向に進んでいることが確認できました。アウディの電気モビリティとは、犠牲にするものは何もなく、エモーション、スポーツ性、ドライビングプレジャーと同義なのです。」

内燃エンジンを搭載する量産モデルのラップタイムと比較すると、R8 e-tronが打ち立てた8分09.099秒という記録の意義がクローズアップされます。内燃エンジン仕様の最速タイムは、7分11.57秒ですが、これを樹立したグンパートアポロスポーツには、515kW(700PS)のアウディV8ガソリンエンジンが搭載されています。

ヴィンケルホックが新記録を樹立したAudi R8 e-tronの電気駆動システムは、年末に市場投入が予定される量産モデルと細部まで完全に同一です。搭載される電気モーターの最高出力と最大トルクは、それぞれ280kW、820Nmであり、発進直後からリヤホイールに4,900Nmを超えるトルクを伝達する能力を持っています。

Audi R8 e-tronは、0~100km/hをわずか4.6秒で加速します。通常の場合、最高速度は200km/hに制限されていますが、今回の記録更新では250km/hまで許容されていました。

R8 e-tronに搭載されるリチウムイオンバッテリーは49KWh のエネルギーを蓄える能力を持っており、約215km を走行することが可能です。さらに、バッテリー形状を「T型」として、乗員コンパートメントとリヤアクスル間のセンタートンネルに搭載しています。コースティング(惰性走行時)および制動時には、エネルギー回生による充電が行われます。Audi R8 e-tronの超軽量ボディは、アルミニウムを主要素材として、一部にカーボンファイバー強化プラスチック(CFRP)が使われています。この超軽量コンセプトにより、大きなバッテリーを搭載しながらも、車両重量は1,780kgに抑えることに成功しました。

アウディはさらに、量産モデルとしてのポテンシャルを確認するため、新記録を樹立した直後に別のチャレンジに挑んでいます。新記録を達成したヴィンケルホックは、最高速度を200km/hに制限した2台目のR8 e-tronに乗り換えて2周連続のタイムアタックに臨み、8分30.873秒、8分26.096秒をマークしました。これらのタイムは、ともに量産スポーツカーの指標となる9分を大きく下回っています。

「新記録の樹立は、素晴らしい経験でした」と、ヴィンケルホックはコメントしています。シュツットガルト近郊に在住する32歳の彼は、マルク バッセン、クリストファー ハーセ、フランク ステップラーとともにAudi R8 LMS ultraをドライブ、数週間前に開催されたニュルブルクリンク24時間レースを制しており、量産型とレーシングカーを直接比較できる立場にあります。

ヴィンケルホックは、「今回のR8 e-tronはあくまで量産モデルであり、レーシングカーのような空力のアシストはありません」と、両モデルの違いを強調しています。「しかし、低重心化とリヤ寄り
の重量配分により、非常にスポーティなキャラクターを発揮してくれました。電気モーター特有のトルク特性のおかげで、上りでは今まで体験したことのない加速フィールが感じられました。スタート時にも、ほとんどノイズが出ないのですから、まったく新しい経験でした。トラクションが必要なセクションでは、トルクベクタリング(駆動輪間でトルクを最適配分するシステム)の効果に大いに助けられました。」

ディックは、新記録樹立後のニュルブルクリンクにおいて、次のように総括しました。「わずか数週間以内に複数の過酷なチャレンジに挑み、アウディがすべての駆動コンセプトにおいて最先端に立
っていることを証明できました。」彼は次のように続けています。「5月には、10気筒エンジンを搭載したAudi R8 LMS ultraがニュルブルクリンク24 時間レースを制しました。6月半ばには、AudiR18 e-tron quattroがルマン24時間レースで総合優勝を飾りました。世界でもっとも過酷なレースでハイブリッドレーシングカーが勝利したのは、これが初の快挙です。そして今回、完全な電気自動車であるR8 e-tronが、世界有数の過酷なサーキットで、もうひとつの新記録を打ち立てたのです。」

*AUDI AG配信リリースの翻訳版です。


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