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マカオLRT(Light Rapid Transit)が営業運転を開始 三菱重工エンジニアリング、9.3kmの路線を新設し車両110両を納入【三菱重工エンジニアリング】

2019年10月10日

広島高速交通株式会社にアストラムライン向け7000系新型車両を搬入
既存車両更新用に新交通システム車両を2019年度から納入、2020年春営業運転開始へ

◆ 世界屈指の観光都市の基幹交通機関として、リゾートホテル群と空港・フェリーターミナル等を結ぶ
◆ 海外で14路線目の営業運転、車両のオーバーホールメンテナンスも手掛けて安定走行をサポート

三菱重工グループの三菱重工エンジニアリング株式会社(MHIENG、社長:小林 繁久、本社:横浜市西区)は、中国マカオ特別行政区(Macau Special Administrative Region)政府から受注していたマカオLRT(Light Rapid Transit(注))向け全自動無人運転車両システム(Automated Guideway Transit:AGT)建設工事を完成させ、9月に客先であるマカオ政府に引き渡しました。12月10日に営業運転が開始され、同日開業セレモニーが開催されました。これにより、三菱重工グループが手掛けたシステムは、海外14路線で営業運転することとなります。

このAGT建設工事は、伊藤忠商事株式会社の協力を得て、マカオ特別行政区政府・運輸基建弁公室(GIT)から受注したものです。MHIENGは、AGTシステム、具体的にはAGT車両(110両)、信号・列車制御設備、供電設備、通信システム、軌道、メンテナンス設備、ホームドア、および料金機械を手掛けました。また、MHIENGは、開業後5年間にわたる車両のオーバーホールメンテナンス契約も受注しており、マカオLRTの安定運行をサポートしていきます。

マカオは年間の観光客が3,500万人を超える世界屈指のリゾート都市であり、本マカオLRTは、観光客のアクセスポイントとなる空港・フェリーターミナルやリゾートホテル群および住宅地を結ぶ新路線として計画されました。今般、新興リゾートホテルが立ち並びアジアのラスベガスとなっているタイパ島側の全11駅、9.3km区間が開業したものです。

AGTシステムは、電力駆動により完全自動走行する新交通システムで、ゴムタイヤ方式を採用しているため走行が滑らかかつ低騒音であるのが特徴です。三菱重工グループのAGTシステムは、米国ではマイアミ、ワシントン・ダレス、アトランタ、オーランド、タンパの各空港で運行しており、質の高いO&M(運用・保守)サービスにより高い稼働率を誇っています。そのほか、シンガポール、韓国、ドバイなど世界各地ならびに日本国内で豊富な実績があり、国内外の新交通システム市場でトップを争う地位にあります。

MHIENGは引き続き、これまでの納入や稼働実績に裏付けられたAGTシステムの信頼性に加え、豊富な実績から培ったエンジニアリング力やプロジェクトマネジメント力を強みとして、新規路線建設だけでなく既存路線の拡張、輸送力増強、更新工事にも取り組み、AGTシステムの普及にさらなる力を注いでいきます。

LRTは、元来Light Rail Transit(次世代型路面電車)の略称として広く使われていますが、マカオLRTは、その高速性能にちなんでLight Rapid Transitの略称として敢えて用いられているものです。

Tags: 交通システム,I&Iドメイン
担当窓口:三菱重工エンジニアリング株式会社








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