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自動車照明設計ソフトウェア「LucidShape」 最新バージョン2019.09販売開始のお知らせ【サイバネットシステム】

2019年10月25日

リフレクターの光利用効率を最大限にする自由曲面化に対応!
実用化が望まれる先端技術「路面描画※1ランプ」の設計もサポートします。

サイバネットシステム株式会社(本社:東京都、代表取締役 社長執行役員:安江 令子、以下「サイバネット」)は、主要取引先であるSynopsys, Inc.(本社:米国カリフォルニア州、以下「シノプシス社」)が開発し、サイバネットが販売・サポートする自動車用照明設計ソフトウェア「LucidShape(ルーシドシェイプ)」の最新バージョンLucidShape 2019.09の提供を2019年10月25日から開始することをお知らせいたします。

LucidShapeは、ヘッドランプやテールランプなどの自動車用のあらゆる照明器具の設計・解析・評価に特化したソフトウェアです。自動車の顔とも呼べる昼間点灯用ランプ(デイライト)や最先端の高解像度ADB※2(可変配光型ヘッドランプ)などの設計にも用いられています。“光の拡がりから形状を導く”ことが可能なアルゴリズム「FunGeo(ファンジオ)」を搭載していることが最大の特長で、光の性能を基準に設計を進められることから設計時間の短縮と性能向上を実現し、自動車走行の安全性向上に大きく寄与します。

LucidShape 2019.09で強化された主な機能

滑らかな自由曲面で記号や文字も自在に照射!「自由曲面設計機能」の追加

ヘッドランプやフォグランプのリフレクターの中で特に多く用いられてきたマルチリフレクター方式は、細かく分割された光学面で構成されるため面と面との間に段差があり、製造難易度が高いだけでなく、段差に当たった光線が不具合や光利用効率低下の原因とされることが課題とされてきました。今回LucidShapeに追加された「自由曲面設計機能」を利用すると、段差のない滑らかな自由曲面でターゲット分布が実現できるため、設計工数を削減しながらこれらの課題を解消する審美性の高いリフレクターの設計が可能となります。

LucidShapeで描画したリフレクターの形状設計図

また自由曲面設計機能では、ユーザーが指定した光度※3分布を実現する自由曲面形状を、アルゴリズムが自動的に計算し出力します。従来のヘッドランプの光度分布だけでなく、記号や文字のような複雑な分布も容易に実現できるため、安全性を高める効果が期待される路面描画ランプの照明設計をも容易に実現します。

高解像度ADBの開発を加速!「Pixel Light(ピクセルライト)シミュレータ」および 「3D LID MAPPER」の追加

高解像度ADBのシミュレーションは膨大な光源を個々に制御する必要があるため、複雑化した大容量モデルの操作は非常に煩雑です。今回新たに搭載された「Pixel Lightシミュレータ」と「3D LID MAPPER」を使用すると、モデル上に多数の光源を追加することなく最小限度のシミュレーション回数でターゲット分布を実現できます。どの光源をどの明るさで点灯すべきかを自動で計算・出力できるため、端末の負荷や手間を大幅に抑えながら効率的に解析を行えるようになり、高解像度ADBの開発を加速できます。

高解像度ADBの光度分布例。 矩形グリッド一つ一つを任意に点消灯するために多数の光源が必要だったが、新機能により大幅に工数が削減できるようになった。

 

 

人の目で見た製品の見栄えをより自然に再現!「Human Eye Vision」の強化

設計中の照明器具の外見を、設計データの情報からカメラで撮影したような画像を生成し、人の目の効果を反映した画像処理を行う「Human Eye Vision機能」が強化され、明るさ、コントラスト、カラーシフトをより柔軟に制御できるようになりました。試作前に製品の見栄えをより正確に予測出来るようになり、設計時の手戻り削減に貢献します。

左部分:従来機能で作成した画像。右部分:最新の「Human Eye Vision機能」で作成した画像。 より自然なコントラストと明るさが表現されている。

その他にも、以下の部分で機能強化・機能追加されています。
・Windows 10のサポートを開始しました
・Tolerance Explorerが追加されました。指定されたパラメータ空間のシミュレーションと、
 個々のパラメータ毎の結果の保存を自動で行います。これにより、部品が正規の位置から変位した場合、
 回転した場合の性能への影響を事前に把握できます。
・Multi-Lid Analyzerが追加されました。複数のシミュレーション結果が
 自動車用配光規格に合格しているか効率的に確認できます。
・LucidShapeの詳細については、下記Webサイトをご覧ください。 https://www.cybernet.co.jp/lucidshape/

注釈

※1:路面描画:自動車のランプとセンサーを用いて車道の路面上に記号や数字を投影する技術。
   例えば、前方の標識が見えにくい夜間走行時に制限速度を表示したり、
   雪で埋もれた車線上や霧などで視認性が悪い路上に自車の進路を映し出したりすることが可能。
   また、歩行者への注意喚起や道を譲るサインを描写することもでき、運転者・歩行者・他の車両の
   コミュニケーションに利用することで安全性を高める効果が期待され、
   国内外の多くの完成車/部品メーカーが実用化を目指している。
※2:ADB:「Adaptive Driving Beam」の略で、天候や周囲の環境に合わせ、
   対向車や歩行者へ眩惑を与える方向のハイビーム照射をカットするよう自動的に
   配光を制御するヘッドランプ。「可変配光型ヘッドランプ」「ピクセルライト」とも呼ぶ。
   昨今LED化と共に完成車への搭載が主流になりつつある。
※3:光度:点状の光源からある方向へ放射される光の明るさを表す物理量であり、
   人間の感じる量を表す心理物理量のひとつである。

シノプシス社について

Synopsys, Inc.(Nasdaq上場コード:SNPS)は、我々が日々使用しているエレクトロニクス機器やソフトウェア製品を開発する先進企業の パートナーとして、半導体設計からソフトウェア開発に至る領域(Silicon to Software)をカバーするソリューションを提供しています。電子 設計自動化(EDA)ソリューションならびに半導体設計資産(IP)のグローバル・リーディング・カンパニーとして長年にわたる実績を持ち、 ソフトウェア品質/セキュリティ・ソリューションの分野でも業界をリードしており、世界第15位のソフトウェア・カンパニーとなっています。 シノプシスは、最先端の半導体を開発しているSoC(system-on-chip)設計者、最高レベルの品質とセキュリティが要求されるアプリケーショ ン・ソフトウェアの開発者に、高品質で信頼性の高い革新的製品の開発に欠かせないソリューションを提供しています。 シノプシス社に関する詳しい情報については、下記Webサイトをご覧ください。 https://www.synopsys.com/ja-jp

サイバネットについて

サイバネットシステム株式会社は、科学技術計算分野、特にCAE(※)関連の多岐にわたる先端的なソフトウェアソリューションサービスを展開しており、電気機器、輸送用機器、機械、精密機器、医療、教育・研究機関など様々な業種及び適用分野におけるソフトウェア、教育サービス、技術サポート、コンサルティング等を提供しております。また、企業が所有するPC/スマートデバイス管理の効率化を実現するIT資産管理ツールをはじめ、個人情報や機密情報などの漏洩・不正アクセスを防止し、企業のセキュリティレベルを向上させるITソリューションをパッケージやサイバネットクラウドで提供しております。 サイバネットシステム株式会社に関する詳しい情報については、下記Webサイトをご覧ください。
http://www.cybernet.co.jp/

※CAE(Computer Aided Engineering)とは、「ものづくり」における研究・開発時に、従来行われていた試作品によるテストや実験をコンピュータ上の試作品でシミュレーションし分析する技術です。試作や実験の回数を劇的に減らすと共に、様々な問題をもれなく多方面に亘って予想・解決し、試作実験による廃材を激減させる環境に配慮した「ものづくり」の実現に貢献しております。

本件に関するお問い合わせ

サイバネットシステム株式会社
内容について

オプティカル事業部/近藤、福島 TEL:03-5297-3703 E-MAIL:optsales@cybernet.co.jp

投資家の方は
経営企画・IR部
TEL:03-5297-3066 E-MAIL:irquery@cybernet.co.jp

※記載されている会社名および製品名は、各社の商標および登録商標です。



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