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2 つの自動車用 VG(Variable Geometry)ターボへの取組みについて【アテクト】

2019年8月21日

ディーゼルエンジンは排気ガスをシビアに制御する必要がある為、かねてより VG 方式が採 用され、700 度の使用環境であることから、寸法精度、量産性に優れた MIM(Metal Injection Molding)製ノズルベーンの採用も拡大されつつあります。 当社においても 2019 年 8 月 8 日にニュースリリースした通り、2020 年より、2車種の量産開 始の基本契約を締結致しました。

一方ガソリンエンジンではこれまでノズルベーンを使用しないウェイストゲートバル ブ方式のターボチャージャーが採用されておりましたが、かねてよりガソリンターボに もノズルベーン方式を採用して、より高性能・高効率なガソリンターボエンジンの開発 が進められていました。ただ 1000℃近くまで上昇するターボチャージャー内の温度に耐 えるノズルベーンを量産することが難しく、ノズルベーンを使用する VG 方式のガソリン ターボエンジンは、これまでほとんど実現されてきませんでした。 この状況を打開すべく、過去 2 年以上にわたって当社が進めてきた転位強化技術の開 発(2019 年 2 月に 2 件の特許を申請)により MIM 技術を用いたノズルベーンの耐熱温度を 飛躍的に向上させることに成功致しました。 この当社 MIM 製ノズルベーンにより、次世代ガソリンエンジンの中核に位置付けられ る VG 方式ガソリンターボエンジンを量産車に搭載することに道が拓けたことは、当社ビ ジネスのみならず、VG 方式ガソリンターボを環境対策エンジンとして大きく伸ばすター ニングポイントとなることと認識しております。

今後は、現行のディーゼルターボ用 VG 部品の早期量産化と次世代ガソリン VG ターボ 部品の商品化に向け、ディーゼル、ガソリン双方の異なるノズルベーンの事業化に向け、 グループ最優先課題として位置付け、取り組んで参ります。

図.転位強化後の高温クリープ(応力 40Mpa)試験の結果

 

 








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