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電動車変速機向け円すいころ軸受「NSK LCube Ⅱ™」を開発【日本精工】

2019年3月27日

電動車変速機向け円すいころ軸受「NSK LCube Ⅱ™」を開発
~電動車の燃費・電費向上に貢献~

日本精工株式会社(本社:東京都品川区、代表者:取締役 代表執行役社長・CEO 内山 俊弘、以下NSK)は、電動車の変速機に使用される円すいころ軸受「NSK LCube Ⅱ」を開発しました。

本製品は、転動体への特殊加工により、潤滑が希薄な過酷環境下での耐久性向上、耐焼き付き性向上を実現します。これにより、電動車の燃費・電費向上に貢献します。NSKは、本製品の売上として2030年に年間40億円を目指します。

開発の背景

近年、燃費規制の強化や化石燃料の枯渇を背景に、グローバルで自動車の燃費向上が求められており、電動車の開発が急速に進んでいます。

 変速機領域では、電動車の燃費・電費向上を目的とし、潤滑油の低粘度化や少油量化が進んでいます。結果、変速機に使用される円すいころ軸受への要求が過酷になってきており、潤滑油膜切れによる軸受の表面損傷や焼き付きの防止が必要となってきております。

 車両メーカ各社の電動車開発が更に加速することが予測される中、変速機の効率向上の達成には、このような課題の解決につながる信頼性の高い軸受の開発が不可欠です。

開発品の特長

(1)耐久性と耐焼き付き性の向上
円すいころの転動面及び頭部に、円すいころ軸受に適した油溜まりとなる微細な凹部を形成し、接触面の潤滑油膜の保持性を向上させることで、表面損傷を防ぎ、従来品に比べて8倍以上の耐久性と同等以上の耐焼き付き性を実現しました。

(2)低速域での低フリクション化の実現
今回の新製品において、低速域での油溜まり効果(油膜が形成されやすい状態)により、従来品に比べて10%の低フリクションを実現しました。

開発品の効果

本開発品は、電動車用変速機の効率向上と信頼性の向上に貢献します。

NSKについて

NSKは、1916年に日本で最初の軸受(ベアリング)を生産して以来、100年にわたり軸受や自動車部品、精機製品などのさまざまな革新的な製品・技術を生み出し、世界の産業の発展を支えてきました。1960年代初頭から海外に進出し、現在では30ヶ国に拠点を設け、軸受の分野で世界第3位、また電動パワーステアリング、ボールねじなどにおいても世界をリードしています。

企業理念として、MOTION&CONTROL™を通じて円滑で安全な社会に貢献し、地球環境の保全をめざすとともに、グローバルな活動によって、国を越えた人と人の結びつきを強めることを掲げています。2026年に向けてNSKビジョン2026「あたらしい動きつくる。」を掲げ、世の中の期待に応える価値を協創し、社会への貢献と企業の発展の両立を目指していきます。

  

  


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