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2019年Hondaモータースポーツ活動計画概要【本田技研工業】

2019年1月11日

  Hondaは、2019年のモータースポーツ参戦体制と普及活動計画について、以下の通り発表しました。

 Hondaは創業当時から世界の頂点を目指し、モータースポーツへの挑戦を続けています。これまでさまざまなレースに参戦することで技術と人を磨くとともに、多くのお客様と楽しさ、喜び、感動を共有してきました。そして、今年はマン島T.T.レースに参戦してから60年という節目の年となります。

 2019年も二輪、四輪それぞれの最高峰レースに参戦するとともに、日本をはじめとした各地域において、多様なカテゴリーのレースへの参戦を計画しています。
 ライダー、ドライバー、エンジニア、メカニックほかチームスタッフをはじめとした、Hondaのモータースポーツ活動に関わる全ての人が「TEAM Honda」として一丸となり、全力で闘っていきます。

<以下、敬称略>

二輪モータースポーツ活動
 FIM※1ロードレース世界選手権 MotoGPクラスでは、2018年シーズンに3年連続5度目のチャンピオンを獲得したマルク・マルケスに加え、3度MotoGPチャンピオンを経験しているホルヘ・ロレンソが「Repsol Honda Team」に加入。Hondaは新体制で3年連続となるMotoGPタイトル三冠達成を目指します。またFIMスーパーバイク世界選手権では、株式会社ホンダ・レーシング(HRC)が「Moriwaki Althea Honda Racing」をサポートすることで参戦体制を強化します。
 全日本選手権においてもロードレース、モトクロス、トライアルの最高峰クラスに参戦。モトクロス、トライアルの連覇と、ロードレースでのタイトル奪還による、2017年以来となる全日本選手権三大タイトル制覇に挑みます。

四輪モータースポーツ活動
 パワーユニット(PU)サプライヤーとして参戦するFIA※2フォーミュラ・ワン世界選手権(F1)では、「Scuderia Toro Rosso」に加え、「Red Bull Racing」へのPU供給を開始。2チームへ同一仕様のPUを供給しさらなる進化を図ります。またFIA フォーミュラ・ツー選手権(F2)、FIA フォーミュラ・スリー選手権(F3)への若手ドライバー参戦など、F1を目指すドライバーのチャレンジもサポートしていきます。
 国内レースでは、昨シーズンダブルチャンピオンを獲得したSUPER GT GT500クラス、全日本スーパーフォーミュラ選手権においてチーム体制の変更を行い、連覇を目指します。
 北米においてはインディカー・シリーズに、佐藤琢磨が2018シーズンと同じく「Rahal Letterman Lanigan Racing」から参戦します。

※1 Fédération Internationale de Motocyclisme(国際モーターサイクリズム連盟)の略称
※2 Fédération Internationale de l‘Automobile(国際自動車連盟)の略称

《参戦体制概要》  2019年1月11日現在 (外国籍ライダー・ドライバーの出身地には国籍を記載しております)

二輪参戦体制概要
※ “チーム名”の★印はワークスチーム、“マシン”の★印はワークスマシン、“ライダー”の★印はHRC契約を示す


EWC最終戦 鈴鹿8時間耐久ロードレース
※ 鈴鹿8時間耐久ロードレース参戦体制については、詳細が決まり次第発表します。

FIMアジアロードレース選手権(ARRC)
※ 今年から新設されるASB1000クラスには、「Honda Asia-Dream Racing(ホンダ・アジア・ドリーム・レーシング)」が「CBR1000RR SP2」をベースとした車両で参戦します。またSS600クラスには、「Astra Honda Racing Team (アストラ・ホンダ・レーシング・チ-ム)」、「A.P. Honda Racing Thailand (エーピー・ホンダ・レーシング・タイランド)」、「MuSASHi Boon Siew Honda Racing (ムサシ・ブンシュウ・ホンダ・レーシング)」の3チームから6台体制で参戦。AP250クラスには「Astra Honda Racing Team」、「A.P. Honda Racing Thailand」から4台で参戦予定です。詳細が決まり次第発表します。


カスタマーレース
 Hondaは、市販車をベースとしたレースカテゴリーにおいて、マシンの供給はもとより、より多くのチームにコンペティティブな戦いを繰り広げていただけるようカスタマーサービス体制を強化し、各チームとともにチャレンジしていきます。
2018年から開催となった「FIAワールド・ツーリングカー・カップ(WTCR)」に加え、世界各地で活況なTCRシリーズや耐久レースに向けては、CIVIC TYPE Rをベースとした「CIVIC TCR」を供給。さらに、北米、日本、欧州をはじめとした世界各地のGT選手権や耐久レースに向けては「NSX GT3」を供給します。

FIAワールド・ツーリングカー・カップ(WTCR)
※ 参戦チームについては、詳細が決まり次第Hondaホームページにて発表します。


若手ライダー・ドライバーのトップカテゴリー参戦へ向けた取り組み
 ロードレースでは二輪モータースポーツへの関心が急速に高まるアジア地域においてHondaのレース活動と連動し、MotoGPクラスへのチャレンジという若手ライダーの夢の具現化を目指しています。今シーズンもMotoGPのMoto2、Moto3クラスに参戦する「Honda Team Asia」へのサポートを継続し、また、ステップアップの場として、FIM CEVレプソルMoto3ジュニア世界選手権のサポートを継続します。加えて、若手育成のプログラムとして「IDEMITSU Asia Talent Cup(イデミツ・アジア・タレント・カップ)」を引き続き活用し、世界で活躍できるライダーのさらなる発掘・育成に取り組みます。
 モトクロスでは全日本選手権へ参戦するチーム、ライダーの国内合同練習会をはじめ、将来有望な若手ライダーによる海外キャンプや世界選手権への参戦などの育成プログラムを継続します。
 四輪においては、モータースポーツ界で活躍する若手ドライバーの発掘・ステップアップを目的としたプログラム「Honda フォーミュラ・ドリーム・プロジェクト(HFDP)」の展開を継続。松下信治が2年ぶりにFIA-F2に「CARLIN」から参戦し、角田裕毅と名取鉄平がFIA-F4からFIA-F3にステップアップし参戦します。
 国内では、モータースポーツ界で活躍する有能な若手ドライバーのステップアップに向けて、全日本F3選手権、ジュニア・フォーミュラレースである「FIA-F4選手権」※6に参戦するドライバーをサポートします。

※6 国際自動車連盟がレーシングカートからF3へのステップアップを目指す若手ドライバーの育成を主な目的として世界各国で展開を目指すカテゴリー


<ご参考>
 (株)モビリティランドでは、「モータースポーツで世界に通用する選手を育成する」ことを目的として、1992年に二輪の「鈴鹿サーキットレーシングスクール ジュニア」を設立。1993年に「鈴鹿サーキットレーシングスクール カート(SRS-Kart)」、1995年には「鈴鹿サーキットレーシングスクール フォーミュラ(SRS-Formula)」を開校し、トップライダー、トップドライバーを講師に迎え運営しています。これまでに数多くの卒業生が国内外の二輪・四輪それぞれのカテゴリーで活躍してきました。
 二輪においては、MotoGPなどの世界選手権で通用する選手を輩出するため、2016年度より鈴鹿サーキットレーシングスクール ジュニアの育成制度とカリキュラム・使用車両をリニューアルし、名称を「SRS-Moto」へ変更しています。
 また、四輪においては、2019年よりSRS-KartおよびSRS-Formulaの体制を変更。佐藤琢磨氏がPrincipalに、中野信治氏がVice Principalに就任し、選手育成の環境をより一層強化していきます。

モータースポーツ普及活動
 Hondaは、モータースポーツの普及にも積極的に取り組んでいます。モータースポーツ初心者でも気軽に楽しめるイベントを開催するなど、幅広い層の皆さまにモータースポーツの魅力を伝えることを目的としたさまざまな活動を行っています。

株式会社ホンダ・レーシング(HRC)ワンメイクレース シリーズ
 HRCによるワンメイクレースは、モータースポーツを楽しむカテゴリーと将来のMotoGPライダー育成を目的としたカテゴリーに分かれ、全国約30ヵ所のサーキットで年間400レース以上開催されています。
市販車両を使用した「HRC GROM Cup」、「CBR250R Dream Cup」、「CBR250RR Dream Cup」をはじめ、HRCの市販レーサーを使用したミニバイククラスの「NSF100 HRCトロフィー」、および将来のMotoGPライダーを育成するための「HRC NSF250R Challenge」も開催しています。
これらのHRCワンメイクレースシリーズは、全国各地のサーキットで開催され、一定の条件を満たした参加者を対象に全国大会(鈴鹿/もてぎ)の実施や、育成クラスのステップアップ支援制度など、参加者がレースを楽しんだり、夢を実現したりするプログラムとなっています。

Honda Sports & Eco Program
 (株)モビリティランドと(株)M-TECが共同で運営する参加型モータースポーツ「Honda Sports & Eco Program」は「Ecoでスポーツする。」をテーマに2012年から始まりました。環境とスポーツドライビングの両立を目指し、レース仕様の車両をレンタルして、「操る・磨く・競う」楽しさを気軽に体感できるモータースポーツです。入門者でも安心してレースデビューを目指せる4段階のスクールプログラムと、年4回のレースプログラムを継続して提供するほか、初級者から上級者まで、より多くの方が手軽にモータースポーツを体験いただける料金プランを設定するなど、充実した内容で展開していきます。

FIT 1.5 Challenge CUP
 (株)モビリティランドと(株)岡山国際サーキット、(株)菅生で展開される「FIT(フィット)」によるワンメイクレース「FIT 1.5 Challenge CUP」は、昨年に引き続き、JAF準国内格式競技として、「鈴鹿・岡山ツーリングカー選手権」と「もてぎ・菅生ツーリングカー選手権」が開催されます。

N-ONE OWNER‘S CUP
 軽自動車「N-ONE」による参加型モータースポーツ「N-ONE OWNER‘S CUP」は、レース入門者をはじめとした、より多くの方に参加いただけるレースを目指し、2014年から開催しているナンバー(車両番号標)付き車両によるスプリントレースです。ご好評をいただいているコンセプトはそのままに、今年も8ヵ所(鈴鹿サーキット、ツインリンクもてぎ、岡山国際サーキット、富士スピードウェイ、オートポリス、スポーツランドSUGO、十勝スピードウェイ、筑波サーキット)で開催。レース初心者へのサポートをさらに充実させていきます。

Honda エコ マイレッジ チャレンジ 2019
 Hondaは、環境にスポットを当て、創造力と自由な発想、そして技術を結集した手作りのマシンを使って、1Lのガソリンで何km走行できるかを競う「Honda エコ マイレッジ チャレンジ」を、1981年から開催しています。今年で39回目となるこの大会に、初回大会以来、のべ1万4000を超えるチームが参加しています。また日本国内だけでなく、タイ、中国、ベトナムにおいても開催しています。


モースポフェス2019 SUZUKA~モータースポーツファン感謝デー~
 2019年3月2日(土)・3日(日)に鈴鹿サーキット(三重県鈴鹿市)において、トヨタ自動車株式会社(本社:愛知県豊田市 代表取締役社長:豊田章男)と株式会社モビリティランド(本社:三重県鈴鹿市 代表取締役社長:山下晋)との3社共催イベント「モースポフェス2019 SUZUKA~モータースポーツファン感謝デー~」を開催します。国際的な二輪・四輪レースを開催する鈴鹿サーキットを舞台に、TOYOTA GAZOO Racing※7とHondaそれぞれの、世界選手権をはじめとする国内外のカテゴリーで活躍するマシンやドライバー、ライダーが出演。モータースポーツファンの方はもちろん、これまでレースやラリーを観戦したことのない皆さまにも、モータースポーツの迫力や魅力を体感いただけるコンテンツをご用意します。

※7 トヨタ自動車株式会社のモータースポーツ活動およびその関連活動の総称

Honda Racing THANKS DAY 2019
 Hondaは、モータースポーツファンの皆様に対する感謝イベント「Honda Racing THANKS DAY 2019」を今年もツインリンクもてぎで開催します。日程やプログラムは決定次第、ホームページにてご案内します。

Enjoy Honda 2019
 Hondaのモータースポーツや、二輪・四輪・パワープロダクツ製品を「見て、遊んで、体感する」ことを目的としたイベント「Enjoy Honda」を全国各地で開催※8しています。 今年は熊本県、三重県、愛媛県、宮城県、新潟県、栃木県、岡山県での開催に加え、初の開催会場として、石川県の石川産業展示館、静岡県のレインボー浜名湖、大阪府の大阪万博記念公園の3会場を加えた全10会場で開催します。
なお、鈴鹿サーキット、ツインリンクもてぎにおいては、2&4レースと併催します。

※8 開催内容は会場によって異なります。
   詳しくはEnjoy Honda公式サイト(https://www.honda.co.jp/enjoyhonda/)でご確認ください


<ご参考:<(株)モビリティランドで行う主な国際レースについて>
 (株)モビリティランドは、さまざまなレースやイベントを開催し、日本のモータースポーツ文化のさらなる発展への貢献を目指しています。
 鈴鹿サーキットは、日本初の本格レーシングコースとして1962年に開場して以来、50年以上の長い歴史を経て、これまで多くのレースを開催してきました。昨年、鈴鹿サーキットで30回目の開催となったF1日本グランプリのほか、FIM世界耐久選手権(EWC)の最終戦として開催される鈴鹿8耐や、昨年初開催したFIA-GT3車両の世界統一戦と称される鈴鹿10時間耐久レースなども開催します。ツインリンクもてぎは、開業初期から継続開催しているFIMロードレース世界選手権(MotoGP)のほか、FIMトライアル世界選手権(TrialGP)など、年間を通してさまざまなレース、イベントを開催します。









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