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残材を大幅削減する「摩擦接合技術」を開発【シチズンマシナリー】

2018年11月1日

残材を大幅削減する「摩擦接合技術」を開発
~ 異種金属が接合された部品の加工も可能に ~

シチズンマシナリー株式会社(本社:長野県北佐久郡御代田町、社長:中島 圭一)は、加工後に残る残材を大幅に削減できる「摩擦接合技術」を開発。11月1日から東京ビッグサイトで開催される「JIMTOF2018」に参考出展します。

主軸台移動形自動旋盤には、材料を掴む主軸チャック部と精度よく加工するために切削点を保持するガイドブッシュ間の材料が、切削できない残材として長く残ってしまうという課題があります。残材と次に供給される材料を摩擦により接合する「摩擦接合技術」を自動旋盤内に搭載することで、長年の課題であった残材の課題を解消し、材料コストの削減、環境対応に貢献します。

通常残材は機外に排出されますが、この残材を背面主軸もしくは背面主軸側に設置する「接合用クランプ装置」でチャックし、次に供給される材料の先端と接合することで、材料を最大限有効活用できます。

摩擦接合※とは、50年以上前に開発された接合技術であり、現在では自動車産業を始めさまざまな分野で利用されています。
この摩擦接合技術を残材の削減に適用するだけではなく棒材加工にも応用し、シチズンの切削加工技術と融合させ、「異種金属が接合された部品」や「切削だけでは完成できない部品」など、自動旋盤ではできなかった部品の製造も可能となります。 これはシチズンが考える新たなAM(Additive Manufacturing -付加製造法- )技術であり、「切削と接合の融合による次世代複合化技術」を提唱します。

摩擦接合の原理と特長
【原理】
  摩擦接合とは摩擦熱により材料を軟化させ、さらに強い圧力を加えることにより材料同士の接合を行う技術です。接合は固相状態(融点以下)で行われるため、固相接合法に分類されます。融点以上で接合が行われる融接法の代表例としてはアーク、ガス、レーザー溶接などがあります。

【特長】
  ・接合部の強度と接合の繰り返し精度が高い
  ・異種材料の接合が可能
  ・短時間で接合が完了するため、生産性が高い
  ・材料コストや、エネルギーの低減に貢献できる
  ・工程集約によるコストダウンや、品質安定化が実現できる

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