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新しいフォーミュラEマシン Audi e-tron FE05を発表【アウディジャパン】

2018年10月10日

 

  • 昨シーズン、チームタイトルを獲得したTeam Audi Sport ABT Schaefflerの新世代マシン
  • 目を見張るデザイン、増強されたパワー、効率、そして長い航続距離
  • ワークスチームに加えて、新たにVirgin Racingから2台のAudi e-tron FE05が参戦

 

2018年10月4日、ノイブルク アン デア ドナウ:FIAフォーミュラE選手権の新しいシーズンが、12月15日にサウジアラビアのディルイーヤで開幕します。今シーズン(シーズン5)からは、電気自動車のレーシングカーの航続距離が伸びたことを受け、レースの途中で乗り換えることなく1台のマシンで戦うことになります。アウディは、新開発のAudi e-tron Fe05を発表し、昨シーズンと同様、ダニエル アプトとルーカス ディ グラッシが再びタイトル獲得に挑戦します。

新しいシーズンは、フォーミュラE史上もっとも革新的なマシンで争われます。2018 / 2019シーズンでは1台のマシンのみを使用して決勝レースを行います。これは、2014年にシリーズが開始されて以来、初めての試みとなります。バッテリーは、45分間のレースを走り切るだけの容量を備えており、レース中にマシンを乗り換える必要がなくなりました。これは、モータースポーツ、特にフォーミュラEが、革新的な技術をいかに進化させているのかを示すものです。

アウディは、Audi e-tron FE05の開発にあたり、新しい技術的/戦略的な問題に、細心の注意を払って取り組みました。特に、Audi e-tron FE05の心臓部のコンポーネント、すなわちモーター、インバータ、ギヤボックス、リヤサスペンションコンポーネント、対応するソフトウェアから構成されるドライブトレインに焦点が当てられました。マシンのそれ以外の部分は全チーム共通のため、各メーカーは、独自のドライブトレインによって、その技術力を競うことになります。アウディは、今年の7月中旬にニューヨークで開催された4年目のシーズン最終戦でチームタイトルを獲得し、Audi e-tron FE04がもっとも効率に優れたマシンであることを証明しました。今回発表された後継マシンは、タイトルを獲得したこのマシンの進化形となります。

Audi Schaeffler MGU03と呼ばれるモータージェネレーターユニットは、アウディとその技術パートナーのシェフラーが共同開発しました。エンジニアは、パッケージングの効率をさらに高め、その技術レベルを引き上げることに重点を置きました。アウディ フォーミュラEプロジェクトリーダーのトリスタン サマースケイルは、次のように述べています。「私たちは、1速ギヤを採用するという基本コンセプトは変えずに、各ディテールを見直しながらすべてのパーツを製作しました」 エンジニアは、ドライブトレインパーツの95%を新設計することで、重量を10%削減することに成功しました。

サマースケイルと彼のチームは、昨シーズンが開幕する以前の2017年中頃からAudi e-tron FE05の開発を始め、2018年7月末には国際自動車連盟(FIA)による認証を取得しています。その後の変更は許可されず、シーズン中にはソフトウェアのみの改良が許されます。フォーミュラEの全チームが参加する合同テストは、10月中旬にスペインのバレンシアで行われる予定です。その後、レースカーとスペアパーツ等はサウジアラビアに輸送されます。

5年目となる今年のフォーミュラEシーズンでは、電気モーターは予選では最大250kW(340hp)の出力が許されていますが、決勝レースでは200kW(272hp)に制限されます。今シーズンからは、新たにアクティベーションゾーンと呼ばれる区間が追加されます。サーキットに設置されたこの区間を通過するときは、225kW(306hp)を発生するハイパワーモードを一時的に使用することができます。またこれまで同様、フォーミュラEのファンは、「ファンブースト」と呼ばれるオンライン投票システムを使用することによって、お気に入りのドライバーをサポートすることができます。人気投票の上位3名のマシンは、レース中に1回だけ出力を最大250kW(340hp)に引き上げることが可能です。

フォーミュラEの全チームは、重量374kgの同じマクラーレン製バッテリーを搭載しています。このリチウムイオンバッテリーは、ドライバーズシートとパワートレインの間に取り付けられています。バッテリー容量は52kWhで、45分以内に充電することが可能です。5年目のシーズンに導入された新しいテクノロジーは、“ブレーキバイワイヤー”システムです。このシステムでは、ブレーキコントロールとリヤアクスルへの伝達が互いに分離され、電子的に制御されます。したがって、ブレーキのバランスは常に最適に配分され、エネルギー回生はさらに効率的になります。

ドライバーは、F1マシンのように、FIA安全基準に準拠して開発されたカーボンファイバー製のモノコックに座ります。フロント、リヤ、サイドのCFRPクラッシュ構造は、最大の安全性を提供します。さらに、F1マシンと同様に、コックピット上にはハロ(Halo)システムと呼ばれるドライバーの頭部を保護するための保護装置も追加されています。フォーミュラEマシンの最小重量は、900kg(ドライバーを含む)です。この電気自動車のレーシングカーは、0〜100km/hを3.1秒で加速します。最高速度は約240km/hです。特に注目すべきは、新世代のAudi e-tron FE05にはリヤウィングがないことです。これは、モータースポーツでは極めて稀なケースです。代わりに、ダウンフォースはレーシングカーの後部にある大きなディフューザーによって生み出されます。最初のテスト走行後、ファンは未来的なマシンの外観を見て、“バットモビル”、“スターウォーズ”、“スペースシップ”などと評しています。ダニエル アプトは、次のようにコメントしています。「他のマシンと共にサーキットへ向かうとき、まるでSF映画に出演しているような気分でした。先代モデルと比較して、ニューモデルは極めてアグレッシブなデザインを採用しています」

今年で5年目を迎えるフォーミュラEの新しいシーズンは、世界の12の大都市で、13のレースが計画されています。開幕戦が開催されるのはサウジアラビアのディルイーヤで、最終戦は2019年7月中旬にニューヨークで行われます。さらに、マラケシュ(モロッコ)、メキシコシティ(メキシコ)、香港(中国)、ローマ(イタリア)、パリ(フランス)、モナコ、ベルリン(ドイツ)でレースが開催されます。決勝レースは45分間+1周で争われ、ほとんどのレースは市街地中心部の公道で行われます。

2018 / 2019シーズンは、アウディワークスチームに加えて、今回初めてイギリスのVirgin Racing(ヴァージン レーシング)がAudi e-tron FE05レースカーで参戦します。この新しいパートナーシップは、パフォーマンスレベルを継続的に向上させることを目的としたもので、両チーム間では健全な戦いが繰り広げられます。

Team Audi Sport ABT Schaeffler(チーム アウディ スポーツ アプト シェフラー)は、最初のレース (シーズン1)以来、ダニエル アプトとルーカス ディ グラッシの両ドライバーと共にシーズンを戦っています。ブラジル人のディ グラッシは、3年目のシーズン(2016/2017)にドライバーズタイトルを獲得しました。2017/2018シーズンのランキングは、ディ グラッシが2位で、アプトは5位でした。

チーム代表のアラン マクニッシュが新しいAudi e-tron FE05を紹介した映像は、ウェブサイト(www.audimedia.tv)またはYouTubeで見ることができます。

※本リリースは、AUDI AG配信資料の翻訳版です。

 

 

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