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パイクスピークで新記録を樹立:フォルクスワーゲン、 「I.D. R Pikes Peak」で歴史を作る【フォルクスワーゲン グループ ジャパン】

2018年6月26日

● 7 分 57 秒 148:フォルクスワーゲンの電動レーシングカーが新たな総合記録を樹立
●ロマン デュマがセバスチャン ローブの記録を 16 秒上回る
●「I.D. R Pikes Peak」:新しい電気自動車、「I.D.」ファミリーの先駆けとなるレーシングカー


ウォルフスブルグ(ドイツ):
フォルクスワーゲンと「I.D. R Pikes Peak(アイ.ディ.アール パイクスピーク)」 は、米国コロラド州で 6 月 24 日に開催されたパイクスピーク インターナ ショナル ヒルクライムで新たな歴史を作りました。ロマン デュマ(フランス)は、 500kW(680PS)の「I.D. R Pikes Peak」を駆って、従来のドライブトレーンを 搭載したマシンを含むすべてのカテゴリーにおける新記録を樹立しました。 彼は、電気自動車による過去の記録を破ったばかりでなく、2013 年にセバス チャン ローブ(フランス)が出した総合記録を 16 秒も上回りました。デュマが 出した 7 分 57 秒 148 は、セバスチャン ローブ、ヴァルター ロール(ドイツ)、 ミシェル ムートン(フランス)、スティグ ブロンクビスト(スウェーデン)、田嶋 伸博(日本)、ロッド ミレンと彼の息子のリース(ともにニュージーランド)といっ た、パイクスピークの歴代チャンピオンの頂点に君臨するタイムです。

「“I.D. R Pikes Peak”は、フォルクスワーゲンの“I.D. (アイ.ディ.)”ファミリーの先駆けとなるレーシング カーです。今日、私たちはこのテクノロジーの素晴ら しい能力を見ることができました」と、フォルクス ワーゲン乗用車ブランド技術開発担当取締役の Dr. フランク ヴェルシュは述べています。「フォルクス ワーゲンの全従業員は、今日の結果を大変誇りに思うことでしょう。心の底 からチームを祝福したいと思います。チームは、卓越したエンジニアリング スキル、情熱、献身的な取り組みによって、わずか 8 ヶ月で素晴らしいレー シングカーを製作しました。フォルクスワーゲンの“I.D. R Pikes Peak”は、100年以上の歴史を誇るこのヒルクライムレースで、最速タイムを記録しました。 これは、e モビリティの大きな可能性を示すものです。」

19.99 キロメートル、156 のコーナー、わずか 1 回の挑戦、そして成功。 ロマン デュマは、1916 年から開催され、今年で 96 回目を迎える有名な パイクスピーク インターナショナル ヒルクライムで、見事に 4 回目の総合 優勝を飾りました。フォルクスワーゲンは、この世界一有名なヒルクライム レースの要件に完全に適合したレーシングカー、「I.D. R Pikes Peak」を製作し ました。 このマシンは、可能な限り最高のパフォーマンスを引き出せるように、 重量を極限まで削減し、ダウンフォースを最大化し、最高のパワーが発揮で きるように設計されています。「I.D. R Pikes Peak」の重量は、バッテリーセルも 含め 1,100kg 未満です。フォルクスワーゲンは、パフォーマンスを評価する 際に、シミュレーションソフトを使用して、パイクスピークで新記録を出す ために必要なエネルギー需要やパフォーマンスを最適化する方法を正確に 算出しました。エアロダイナミクスに関しては、高地のレースで空気が薄いこと によって引き起こされるダウンフォースの損失を補うことがカギとなりました。 その成果は、フラットで流線形のシャシー、巨大なリヤウイングなど、遠くから でも明確に確認することができます。

フォルクスワーゲンは、充電技術についても新しいアプローチを採用しました。 その目標は、環境への影響を最小限に抑えながら、できるだけ迅速にマシン を充電することでした。充電時間はレギュレーションによって定義されており、 レースが中断した場合、20 分以内に完全に充電できなければなりません。 必要な電力は、パイクスピークの麓に設置された発電機から供給されました。 その燃料には、化学的に糖アルコールとして知られるグリセロールが選択 されました。バイオディーゼル製造の副生成物でもあるグリセロールは、有害 な排気ガスまたは残留物の発生を実質的になくし、燃焼させることができます。 グリセロール自体は無害であり、食品および化粧品業界において添加剤と して使用することが許可されています。

2017 年 10 月 18 日にパイクスピーク プロジェクトが発表されてから、2018 年 6 月 24 日に新記録を達成するまでの期間は、わずか 250 日でした。この 偉業は、革新的な電気駆動テクノロジーに加え、特別な要件に適合した バッテリー、エアロダイナミクス、シャシーを含む、専用のプロトタイプマシンを 開発することによって達成されました。パイクスピークでの新記録は、フォル クスワーゲン本社のウォルフスブルグ、モータースポーツ部門の本拠地が あるハノーバー、そしてもちろんレースの舞台となったコロラドスプリングスに おいて、メカニック、エンジニア、そして数多くのスタッフが多大な努力と不断 の作業を続けた結果としてもたらされました。

フォルクスワーゲンは、パイクスピークで記録を出すという目標に向けて、 フォルクスワーゲン R、ANSYS、ミシュラン、インテグラル e-ドライブ、OMP という 力強いパートナー企業と作業を進めました。「I.D.R Pikes Peak」は、フォルクス ワーゲン R によって開発当初からレーシングカーとしての正式な認可を受け たことにより、期待を超える記録破りの走りに繋がりました。ANSYS は、ソフト ウェアシミュレーションのサポートを提供することにより、プロジェクトの成功に 重要な貢献を果たしました。もう一つの重要な要素は、タイヤメーカーの ミシュランが、パイクスピークにおける長年の経験をもとに、ヒルクライム レースの要件に完全に適合したタイヤを提供したことでした。「I.D. R Pikes Peak」に搭載された e-エンジンの 500kW(680PS)という強大なパワーは、 パートナー企業のインテグラル e-ドライブの協力により達成されました。OMP は、この勝利に華を添えました。その一例が、ロマン デュマが着用した非常に 軽量なレーシングスーツです。このスーツは、「I.D. R Pikes Peak」の軽量設計 哲学と完全に一致しています。

パイクスピーク インターナショナル ヒルクライムのコメント

ロマン デュマ(フランス)、フォルクスワーゲン「I.D. R Pikes Peak」 #94
「最高の気分です!今日の結果は、私たちの高い目標をさらに上回るものでした。今週行ったテストの時から、過去の記録を破る可能性があることは分かっていました。それを実現するためには、テクノロジーからドライバーに至る まで、すべてが完全でなければなりませんでした。そして、天候を味方につける必要もありました。すべてがうまくいき、信じられない気分です。パイクス ピークで新記録を樹立することができて最高です。フォルクスワーゲンととも にこの素晴らしいタイムを記録できたことがまだ信じられません。“I.D. R Pikes Peak”は、これまでレースに参戦してきた中で、もっとも印象的なマシンです。 電気自動車は、通常のマシンとはさまざまな点で異なりますが、プロジェクトを通じて多くのことを学んできました。チームは細心の注意を払って作業に取り 組んでいましたが、同時にリラックスもしていました。私たちは目標とする結果 を達成しただけでなく、チームワークでも勝利したのです。このチームの一員 になれたことを本当に誇りに思っています。」

スベン スミーツ、フォルクスワーゲン モータースポーツ ディレクター
「今日は、フォルクスワーゲンと私たちにとって、素晴らしい一日となりました。 誇らしい気持ちでいっぱいです。“I.D. R Pikes Peak”は、フォルクスワーゲンモータースポーツによって開発された、もっとも革新的で精巧なマシンです。 パイクスピーク プロジェクトに携わったすべてのスタッフは、絶えず自分の限界に挑戦して、献身的に作業に取り組みました。このような姿勢がなければ、新たに発生する困難を何度も克服し、新しいソリューションを生み出すことは不可能でした。これほどの短期間で新記録を打ち立てることは通常は不可能ですが、私たちのチームは、情熱と献身的な取り組みでそれを実現 させました。ハードワークを続けてくれたプロジェクトのスタッフ全員と、その素晴らしいチームワークに感謝します。」








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