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短時間で硬化可能な紫外線硬化型防水絶縁ポッティング樹脂 「アイカアイトロンZ‐511シリーズ」を発売【アイカ工業】

2018年3月12日


 アイカ工業株式会社(代表取締役社長:小野勇治 本社:愛知県名古屋市中村区名駅一丁目1番1号 JPタワー名古屋26階 資本金:98億9,170万円)は、硬化時間が短く耐熱性に優れた紫外線(UV)硬化型防水絶縁ポッティング樹脂「アイカアイトロンZ‐511シリーズ」を発売します。紫外線硬化型ポッティング樹脂の販売は、当社として初となります。

開発の背景

 樹脂ポッティングとは、電子機器やプリント基板の電子回路、電極部位を防水絶縁する方法です。実装基板の入ったケースなどに液状の樹脂を注入し硬化することで封止を行い、防水、絶縁、埃や汚れの付着防止、振動や衝撃からの保護などを実現します。従来、樹脂ポッティングには2液硬化型のウレタン樹脂※1が広く用いられてきましたが、硬化までの養生に1日を要し、タクトタイム※2が非常に長いという課題がありました。また、車載用途などに使われるポッティング剤として耐熱性に優れるシリコーン樹脂※3がありますが、こちらも硬化までの養生に数時間を要します。そのため、短時間で硬化が可能な紫外線硬化型のポッティング樹脂への需要が高まっていました。
 そこで、このたび当社は、電子材料事業で培った紫外線硬化型樹脂技術を活かし、数秒で硬化可能な防水絶縁ポッティング樹脂「アイカアイトロンZ‐511シリーズ」を開発しました。高耐熱タイプ1種を初期ラインナップとして4月より販売し、車載用途や電子材料用途を対象に拡販を図っていきます。

商品の特長

■無溶剤1液型の紫外線硬化タイプで、数秒で硬化可能。大幅にタクトタイムを短縮できる。
■高い耐熱性(対応温度:-40℃~85℃)を有するため、電子材料用途や車載用途で使用可能。
■LED‐UV※4硬化にも対応しており、UV照射設備の省電力化、保守管理コスト低減が可能。
 ポッティング工程の自動化にも貢献。
■非シリコーン系のアクリル樹脂を使用しており、湿気や熱によって硬化しないため、
 密閉保管や冷蔵保管が不要で、取扱いが容易。
■紫外線硬化型樹脂は透明なため、ポッティング対象を目視可能。

※1 ウレタンポッティング樹脂:ウレタンの架橋により硬化する。安価で一般的に使用されるが、
  混合後は経時で反応が進んでしまうため、取扱いに注意が必要とされる。
※2 タクトタイム:生産工程の均等なタイミングを図るための工程作業時間。
  品物を1つ造るのに必要となる時間もしくはピッチを指す。
※3 シリコーンポッティング樹脂:液状のシリコーンゴムを架橋することで硬化する。
  高い耐熱性が必要とされる車載用途などの部品に使用されることが多いが、湿気で硬化するため
  保管に注意が必要とされる。
※4 UV‐LED:Ultra Violet Light Emitting Diode の略。発光ダイオードを用いた紫外線照射装置。
  従来のUV照射装置と比べて、省電力・長寿命で取扱いが容易である。

商品概要

年間販売目標

1億円

注)このニュースリリース記載の情報(製品価格、製品仕様、サービスの内容、発売日、URL等)は、発表日現在の情報です。予告なしに変更され、ご覧になった時点で内容が異なる可能性もありますので、あらかじめご了承ください。なお、最新の情報は、 こちらよりお問合せ下さい。








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