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MATLAB/Simulink製品ファミリーのRelease 2017bを発表【MathWorks Japan】

2017年9月22日

MathWorksがMATLAB/Simulink製品ファミリーのRelease 2017bを発表
~ディープラーニング機能の強化により、モデルの設計、学習、および配布が容易に~


MathWorksは本日、「Release 2017b(以下 R2017b) 」を発表しました。このリリースには、MATLABおよびSimulinkの新機能、6つの新製品、さらにアップデートおよびバグ フィックスが行われた86製品が含まれます。また、ディープラーニングの重要な新機能が追加されており、エンジニア、研究者、およびその他の分野の専門家は簡単にモデルの設計、学習および配布を行えるようになります。


<ディープラーニングのサポートについて>
R2017bにおけるディープラーニングの具体的な特徴、製品、および機能には以下が含まれます。

Neural Network Toolboxに、有向非循環グラフ(DAG)および長期短期記憶(LSTM)ネットワークなど、複雑な
 アーキテクチャのサポートが追加され、GoogLeNetなどの一般的な事前学習済みモデルへのアクセスが可能になり
 ます。
Computer Vision System Toolboxの画像ラベル付けアプリケーションが提供する対話型の便利な方法で、イメー
 ジのシーケンス内のグラウンド・トゥルース・データにラベルを付けることができます。また、オブジェクト検出の
 ワークフローに加え、画像内のピクセル領域を分類し、セグメンテーション結果を評価および可視化するための、
 ディープラーニングを使用したセマンティック セグメンテーションもサポートされます。
新製品である「GPU Coder」 は、ディープラーニング モデルをNVIDIA GPU用CUDAコードに自動変換します。社
 内のベンチマーク(*1)により、ディープラーニング インターフェイス用に生成されるコードのパフォーマンスが、
 配布モデルにおいてTensorFlowの7倍、および、Caffe2の4.5 倍、であることが示されています。

事前学習済みモデルは、R2017aで導入された機能と合わせて、転移学習に使用することができます。これには、たたみ込みニューラル ネットワーク(CNN)モデル(AlexNet、VGG-16、VGG-19)、およびCaffeよりインポートしたモデル(Caffe Model Zoo など)が含まれます。モデルの開発は、イメージ分類、オブジェクト検出、回帰などのためにCNNを使用する場合を含め、ゼロから行うことができます。

MathWorks MATLABマーケティング ディレクターのDavid Richは以下のように述べています。「スマート デバイスとIoTの増加に伴い、設計チームはよりインテリジェントな製品やアプリケーションを作成する必要性に迫られています。そのためには、ディープラーニングのスキルを自ら身につけるか、ディープラーニングの専門知識を持つ外部チームに頼る必要がありますが、外部チームはアプリケーションのコンテキストを必ずしも理解していません。R2017bを使用すれば、エンジニアリング チームやシステム統合チームは、MATLABの使用をディープラーニングまで拡張できるため、設計プロセス全体の管理を向上させ、より高品質の設計をより短期間で作成できるようになります。事前学習済みのネットワークを使用し、コードおよびモデルを共同で開発し、GPUおよび組み込みデバイスに配布することができます。MATLABを使用すれば、品質の向上と同時に、グラウンド トゥルース ラベルの作成を自動化することにより、モデルの開発時間を短縮することもできます。」


<その他のアップデート>
R2017bでは、ディープラーニング以外にも、主要となる他の領域において次のような一連のアップデートが行われています。

MATLABによるデータ解析
 ・新製品のText Analytics Toolbox、拡張性に優れたデータストア、機械学習向けビッグ データのプロットとアルゴ
  リズム、およびMicrosoft Azure BLOBストレージのサポート
Simulinkによるリアルタイム ソフトウェアのモデリング
 ・スケジューリング効果のモデル化および、ソフトウェア環境のための組み込み可能なコンポーネントの実装
Simulinkによる検証と妥当性確認
 ・要求仕様のモデリングのための新しいツール、カバレッジ解析のテスト、および準拠チェック

アップデートの一覧については、R2017bのウェブサイトをご参照ください。

(*1) 社内ベンチマークは、TitanXP GPUおよび Intel® Xeon® CPU E5-1650 v4(3.60GHz)を使用して、AlexNetの推定パフォーマンスに対して実行しました。使用したソフトウェア バージョンは、MATLAB(R2017b)、TensorFlow(1.2.0)、Caffe2(0.8.1)です。ベンチマークでは、GPUで高速化された各ソフトウェア バージョンを使用しました。すべてのテストは、Windows 10上で実行しました。

MathWorksについて
MathWorks(マスワークス)は、数学的計算で業界をリードする世界的なソフトウェア開発会社です。MATLABは、Language of Technical Computing (技術計算のための言語) として、アルゴリズム開発、データ解析、視覚化、数値計算のためのプログラミング環境を提供します。Simulinkは、マルチドメイン シミュレーションやダイナミック システムおよび組込みシステムのモデルベース デザインのためのグラフィカル環境です。世界中のエンジニアや科学者が、自動車、航空宇宙、エレクトロニクス、金融機関、生命工学、製薬などの産業分野において、発見、革新、開発を加速させるためのツールとしてこれらの製品ファミリーを活用しています。また、MATLABおよびSimulinkは、教育および研究に欠かせないツールとして、世界各国の大学や教育機関において活用されています。MathWorksは1984年に創業、現在は、マサチューセッツ州ネイティックを本拠地とし、世界15か国で3500名以上の従業員が活躍しています。詳細については、mathworks.comをご覧ください。

MATLABとSimulinkは、MathWorksの登録商標です。その他の商標のリストについては、mathworks.com/trademarksをご覧ください。その他のブランドあるいは製品名などの商標および登録商標はそれぞれの所有者に帰属します。


本件に関するお問い合わせ先
MathWorks Japan
Email : public_relations@mathworks.co.jp
TEL : 03-6367-6700








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