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革新的なカーオーディオ技術を発表【コンチネンタル・オートモーティブ】

2017年9月15日

優れた音響特性を備えたスピーカーレスカーオーディオシステムを開発
システム重量と体積を大幅に削減、オーディオ通にも向けたまったく新しいサウンド体験を提供
既存の内装表面材を利用した音響システムの原理は、車両の騒音・振動・ハーシュネス(NVH)に関する長年の専
 門知識に基づく


コンチネンタルは、弦楽器の原理をヒントにカーオーディオシステムを作り変えようとしています。従来のラウドスピーカーに代わる、車両の表面材を振動させて音を発生させるアクチュエータを利用します。従来のスピーカー技術に比べ、このスピーカーレスオーディオシステムには多くの利点があります。大幅な軽量化と小型化、消費電力の削減を実現したコンチネンタルのソリューションは、優れた音響特性を実現しています。オーディオシステムは、ドイツを拠点とする著名なヴァイオリン製作者であるマーティン・シュルスク(Martin Schleske)などの専門家からも最高評価を得ています。


優れた3Dサウンド:コンチネンタルのオーディオシステムは、専門家も最高評価を与えている

スピーカーレスオーディオシステムを車両に取り入れるには課題がありました。どのような車種であっても、ドライバーのカーオーディオシステムに対する期待値は高いのが通例です。そのため、現在のオーディオシステムの大半は、多チャンネルの3Dサウンドを提供するため多くのスピーカーを必要としています。しかし、デザインの観点では、多数の音源を統合することは容易ではありません。

「電気自動車の時代になり、自動車メーカーは、車両重量を大幅に削減するとともに、ドライバーと乗員のスペースを確保する革新的ソリューションと技術を必要としています。デザインや音質は一見、このような目標には貢献できないように思えますが、コンチネンタルは車両そのものを楽器として扱います。コンパクトなアクチュエータを使用して適切な表面材を刺激し、自然な3Dサウンドを作り出します」と、コンチネンタルのインフォテインメント&コネクティビティ事業部長のヨハン・ヒーブル(Johann Hiebl)は述べています。優れた音響特性を実現するには、NVHを広く深く理解する必要があります。「一般的な専門家が備えるのは、車両の専門知識か音響の専門知識のどちらか一方です。しかし、コンチネンタルには車両・音響に加え、製造のノウハウもあります」

従来のハイエンド車載オーディオシステムと比較すると、スピーカーレスオーディオはシステムサイズを10倍以上も削減できるだけでなく、システム重量をスピーカー程度に抑えることができます。また、この目に見えないカーオーディオ技術は、ハイエンドセダンから小型電気自動車まで、あらゆる車種に搭載できます。

楽器としての車両

従来のハイエンドカーオーディオシステムを構成するツィーター(高周波スピーカー)、ミッドレンジスピーカーおよびサブウーファーの組み合わせでは、多くの場合、その典型的な外観により、スピーカー部分の内装デザインが限られてしまい、それを歓迎しないデザイナーもいます。「必要となる表面材がすでに用意されているなら、スピーカーと振動膜を一体化する必要はありません」と、コンチネンタル・エンジニアリング・サービスのコンピテンスセンターNVHディレクター、ディミトリオス・パトス(Dimitrios Patsouras)は述べています。この目に見えないオーディオシステムが開発されたのは、このような二重構造を避け、既存のコンポーネントを利用してより優れた成果を達成するためでした。


構造はまるでヴァイオリン:トランスデューサ(変換器)は弓と弦、トランスデューサの取り付け位置はヴァイオリンのブリッジに相当します。

音波は従来のスピーカーのコアと同様に、小型のアクチュエータによって生成されます。これらのトランスデューサ(変換器)は、微小振動を生成する磁石とコイルで構成されます。ただし、既存のスピーカーの振動膜の代わりに、車内のさらに大きなコンポーネントと表面材をトランスデューサで刺激して音を放射します。「ヴァイオリンにたとえるなら、トランスデューサは弓と弦です。表面材をヴァイオリン本体とするなら、トランスデューサの取り付け位置はヴァイオリンのブリッジに相当します」とパトスは説明します。必要とされる3つの主要な周波数範囲には、車両の特定の要素が使用されます。「Aピラーは高周波数に適していますが、ドアパネルには中程度の周波数を生成するのに適切な特性があります。スピーカーの技術と同様に、低周波を発生させるためにルーフライニングやリアシェルフなどの大きなコンポーネントを使用します」とパトスは説明します。優れた3Dサウンドを実現するために、従来のハイエンドカーオーディオシステムでは、10-20、またはそれ以上のスピーカーが必要になります。そのため、従来のスピーカーデザインではシステムの重量は15キロほどになり、ボックス容量は合計10-30リットルになります。コンチネンタルのスピーカーレスオーディオシステムは、わずか1キロへの軽量化が可能で、ボックス容量も1リットルまで削減できます。「しかし、最大の利点は音質です。当社の目に見えないシステムの音響は、耳の肥えた専門家からも最高の評価を得ています」とパトスは述べています。

コンチネンタルのデモ車両では、3つのオーディオチャネルを使用するエントリーレベルの低コストシステム、4-6チャネルを使用するミッドシステム、最大12チャネルを使用するプレミアムソリューションを切り替えることによってシステムを拡張できます。また、フロントシートでさえもサウンドボディとして使用して低音を強化し、後部座席にもこれまでにない新しいオーディオ体験を提供します。このスピーカーレスオーディオシステムでは、有名メーカーのハイエンドスピーカーに匹敵する音響も実現します。

機能的なオーディオの可能性



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スピーカーレス技術の可能性はカーオーディオだけにとどまりません。ナビゲーションの指示やインジケータなど、ヒューマン・マシン・インターフェイス(HMI)のための音源としても利用できます。「スピーカーレス技術はHMIのサウンドとしても使用できるのに加え、ドライバーの注意を理想的な状態に保つためのサウンドが生成できることも大きな利点です。オーディオの機能性として、コンチネンタルはスピーカーレスシステムに大きな可能性を見出しています」とパトスは述べています。








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