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車載Ethernet用コモンモードフィルタACT1210Lシリーズの開発と量産【TDK】

2017年6月20日

EMC対策部品:
車載Ethernet用コモンモードフィルタACT1210Lシリーズの開発と量産


従来品ACT45Lシリーズと比較し、容積を約50%小型化
モード変換特性Scd21の高特性化を実現
使用温度範囲 -40 〜 +125℃
完全自動化ラインにより高信頼、高品質を確保
AEC-Q200準拠

TDK㈱(社長:石黒 成直)は、業界最小*の車載Ethernet用コモンモードフィルタ ACT1210Lシリーズ(外形寸法: L3.2×W2.5×T2.4mm)を開発し、2017年6月より量産を開始したことを発表します。

現在、車載Ethernet用コモンモードフィルタとしてはACT45Lシリーズ(外形寸法: L4.5×W3.2×T2.8mm)をラインアップしていますが、近年車載カメラにおいても小型化が進んでおり、高密度実装化のもと、小型化と同時に高耐熱性が求められています。

本製品は、弊社独自の構造設計と巻線工法を用いることにより、小型化した場合においてもACT45Lと同等のモード変換特性Scd21を確保しています。モード変換特性Scd21 が高水準ということは、ディファレンシャル信号がコモンモードに変換されず、コモンモードフィルタとしての特性が良好であることを示しています。また、金属端子を用いることにより使用温度範囲は-40 〜 +125℃と高耐熱化を実現しました。加えて、完全自動化の製造プロセスにより、高信頼性、高品質なモノづくりを可能にしています。

今後、さらに使用温度範囲の拡大や高速通信対応などラインアップの拡充を図り、多種多様な車載用機器設計へ対応していきます。

*2017年6月現在、TDK調べ

用語集

モード変換特性Scd21:ディファレンシャルモード成分がコモンモード成分に変わる変換量を表し、値がマイナス側
 に大きくなるほど、コモンモード成分への変換が少なくなり、コモンモードノイズの発生が抑制されることを意味す
 る。

主な用途

車載Ethernetシステム

主な特長と利点

小型化においても独自の構造設計と巻線技術で現行品と同等のモード変換特性Scd21を実現
小型サイズで省スペース化
金属端子を用いることにより、使用温度範囲-40 〜 +125℃を実現
完全自動化ラインによる品質の安定性

主な特性

生産・販売計画

サンプル価格:150円/個(税抜き)
生産拠点:日本
生産予定:30万個/月(当初)
生産開始:2017年6月

TDK㈱について

TDK株式会社(本社:東京)は、各種エレクトロニクス機器において幅広く使われている電子材料の「フェライト」を事業化する目的で1935年に設立されました。
主力製品は、積層セラミックコンデンサ、アルミ電解コンデンサ、フィルムコンデンサ、インダクタ、フェライトコア、高周波部品、ピエゾおよび保護部品等の各種受動部品をはじめ、センサおよびセンサシステム、電源です。これらの製品ブランドとしては、TDK、EPCOS、InvenSense、Micronas、Tronics、TDK-Lambdaがあります。さらに、HDDヘッドやマグネットなどの磁気応用製品、そしてエナジーデバイスやフラッシュメモリ応用デバイス等も提供しています。
アジア、ヨーロッパ、北米、南米に設計、製造、販売のネットワークを有し、現在、情報通信機器、コンシューマー製品、自動車、産業電子機器の分野において、電子部品のリーディングカンパニーを目指しビジネスを展開しています。2017年3月期の売上は約1兆1800億円で、従業員総数は全世界で約100,000人です。








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