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2017年1月欧州新車販売台数速報【JATO Dynamics】

2017年3月3日

2017年1月欧州新車販売台数速報
「欧州新車販売台数が前年同月比+9.4%を記録」


1月の欧州新車販売台数は120万台、前年同月比+9.4%を記録。過去10年で2番目の高水準。
欧州29ヵ国中24ヵ国において販売台数が増加。
SUVの販売が引き続き成長を牽引 ― 販売されたSUVのうち38,000台が新型車。
 特にToyota C-HR、Peugeot 3008、Seat Ateca、Audi Q2、Kia Niroの伸びが際立つ。

国別販売台数

欧州の自動車産業は、2017年1月も引き続き成長を続けている。新車販売台数は120万台、前年同月比+9.4%を記録。これは過去10年で2番目の高水準であり、欧州29ヵ国の市場全体に渡る販売促進施策やインセンティブ施策の増加による恩恵を受けている。 国別に見ると、欧州最大の市場であるBig5 (イギリス、ドイツ、スペイン、フランス、イタリア)において販売台数が増加し、特に1位のドイツは前年同月比+10.5%と最も高い伸び率を記録した。これは、経済の回復と消費者心理にポジティブな変化が見られたことと、金利の引き下げが起因している可能性がある。フランスは2位となり+10.4%と健全な伸びを記録した。これは、営業日が2日間多かったことにより、思っていた以上にレンタカー市場への販売台数が伸びたことと、この時期一般的によく行われているボーナス商戦を視野にいれて目標販売台数を達成するため、年内に充分な販売が出来るよう在庫車を調整する月であったことが挙げられる。
その他としてスペイン、イタリア、イギリスがそれぞれ+8.4%、+10.1%、+2.9%となった。イギリスの好調な実績は、EU離脱前の駆け込み需要とそれに伴いポンド安による物価上昇への憶測が広まったことが原因である可能性がある。特筆すべきは、4月に施行されるVED (Vehicle Exise Duty、自動車税)の導入に先立ち、増税による買い控えが顕著に売り上げに影響するとみられている点である。

Big5以外の国では、オランダの新車販売台数が前年同月比+26.6%と急成長。これは1月に施行された税制改正が影響しており、多くのディーラーが減税(25%→22%)の恩恵を受けるため、同月に自動車登録したことが同国の販売増に大きく寄与した。

JATO Dynamics社のGlobal Automotive AnalystであるFelipe Munozは次のように述べている。
「1月に見られたポジティブな結果は、2016年欧州市場で見られた好調なムードが2017年でも続いていることを示している。インセンティブ施策の増加とより強力な販売促進施策によって、消費者の自動車購入に拍車を掛けている。イギリスでは、EU離脱後の物価上昇への憶測やVED税制施行前の駆け込み需要が市場の成長を牽引している。ドイツでは、低金利政策により本格的な販売増へとシフトしてきている。さまざまな経済的、社会政治的要因が自動車産業に恩恵をもたらしており、欧州が今後も2016年からの勢いを維持し、さらに向上させることが出来るのかはとても興味深い。」

ブランド別

ブランド別では、Volkswagenが相変わらずブランドランキングをリードしたが、主要モデルであるGolf、Poloが競合新型車にシェアを奪われており、伸び率では欧州市場の平均成長率を下回った。一方で、Tiguanが欧州のSUVベストセラーとなり、同ブランドの販売増に大きく貢献した。

モデル別

モデル別では、Volkswagen Golfが欧州最量販モデルの地位を維持し、販売は安定したままであったが、ライバル車であるVauxhall Astraにシェアを奪われている。しかしながら、最近更新されたGolfは、今後数ヶ月に渡って販売を活性化させると予想されている。



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