ニュース

手のひらサイズ、世界最小のミリ波用スペクトラムアナライザの販売を開始【アンリツ】

2017年2月16日

5G、E-bandなど高周波通信機器の測定を革新的に効率化


アンリツ㈱(橋本 裕一)は、ミリ波帯までカバーしたスペクトラムアナライザでは、世界最小となるスペクトラムマスタ MS2760Aファミリーを開発。2月16日より販売を開始します。

MS2760Aファミリーは、5G[※1]、E-band[※2]、IEEE802.11ad/WiGig[※3]、自動車レーダーなど、ミリ波通信システムの無線性能評価で必要とされるスペクトラムアナライザです。

従来この分野で使用されてきたベンチトップサイズの測定性能を、手のひらサイズで実現。価格もおさえることで、ミリ波スペクトラムアナライザ普及に革新を起こし、開発効率向上、製造コスト削減、ネットワーク建設・保守作業効率の向上に貢献します。

本製品は、2017年2月27日から3月2日までスペインのバルセロナで開催される、世界最大規模のモバイル通信関連の展示会モバイル・ワールド・コングレス(Mobile World Congress:MWC)2017に出品いたします。

[開発の背景]

無線通信の普及にともない、より多くの情報量を伝送できるミリ波・高周波通信システムの利用が進展しています。これにともない、スペクトラムアナライザのニーズが高まっていますが、高額なベンチトップモデルが主流となっていました。

このため、開発現場では共同利用している場合が多く、開発効率向上のために少ない投資で数多く導入できるスぺクトラムアナライザが求められていました。また、生産ラインを増やしたい製造現場や屋外での測定作業が行われるネットワーク建設・保守現場においても、設備投資コスト削減と共に、省スペース化が求められています。アンリツは得意とするハンドヘルドサイズの各種有線・無線用測定器の技術を生かし、安価で小型・高性能なMS2760Aファミリーを開発。お客さまの課題解決を図りました。

[製品概要]

MS2760Aファミリーは、5GとE-bandに加え、802.11ad/WiGig、自動車レーダーなど急成長しているミリ波アプリケーションのスペクトラム[※4]、チャネルパワー[※5]、隣接チャネル漏洩電力[※6]、スプリアスエミッション[※7]、占有帯域幅[※8]などを測定します。110 GHzモデルでは従来機種の約30%の価格を実現しました。

MS2760Aファミリーは、それぞれ9KHz(下限)から上限32GHz、44GHz、50GHz、70GHz、110GHzに対応した機種をラインアップ。必要な上限周波数に応じてモデルを選択していただけます。連続掃引が可能ですので、下限から上限までいかなる信号のスペクトラム解析も可能です。


[ この製品をもっと詳しく ]

[主な特長]

■直接接続により高精度測定が可能
 ベンチトップモデルのスペクトラムアナライザでは、伝送損失が少ない等の高価なケーブルを用いて測定対象装置・デバイスを測定していました。それでも信号がケーブルを経由する過程で伝送損失が起こり、正確な測定値が得られないという問題もありました。
 これに対し、MS2760Aは被測定物に直結して測定できますので、高価なケーブルの購入、伝送損失という二つの課題を解決できます。

■開発期間短縮に貢献
 複数のエンジニアが1台のスぺトラムアナライザを共用するような開発環境では、開発効率向上は簡単ではありません。MS2760Aファミリースペクトラムアナライザはベンチトップモデルに比べ導入しやすく、開発期間の短縮に貢献できます。

■製造コスト削減・生産性向上が可能
 生産ラインを増やすことで生産性を向上させたい製造部門においては、導入しやすい価格のMS2760Aファミリースペクトラムアナライザは設備投資コスト削減に貢献します。

■大型製品の試験にも柔軟に対応
 簡単には移動できない航空機や衛星などに搭載される通信機器の評価には、機内に持ち込み、狭い場所でも測定セッティングできるMS2760Aファミリースペクトラムアナライザは最適です。Windows PC/タブレット端末からのUSB給電も可能であることから電源の心配も必要ありません。

■効率的なフィールド試験が可能
 無線通信サービスの普及にともない、ネットワークの建設・保守作業が増大しています。MS2760Aファミリースペクトラムアナライザは、手のひらサイズ、作業服のポケットに収納できる超小型サイズであり、屋外測定に最適です。Windows PC/タブレット端末からのUSB給電が可能であることから電源の心配も必要ありません。

[対象市場・用途]

■対象市場:5Gネットワーク通信機器、E-band、IEEE802.11ad/WiGig、自動車レーダー、
      マイクロ波無線通信機器、衛星通信機器
■用途  :研究開発、製造、建設保守

[※用語解説]

[※1]5G
LTE/LTE-Advancedの次の世代となる第5世代移動通信システム。

[※2]E-band
60GHz~90GHzの周波数帯域のミリ波。

[※3]802.11ad/WiGig
60GHz帯のミリ波を用いた超高速の無線LAN規格。

[※4]スペクトラム
無線信号に含まれる周波数成分(振幅や位相)

[※5]チャネルパワー
ある周波数帯域内の総電力。

[※6]隣接チャネル漏洩電力
信号を入力した際に、搬送波と近接する通信チャネルに漏洩する電力。通信障害の原因となる。

[※7]スプリアスエミッション
標準の送信信号(搬送波)以外の不要な周波数成分。

[※8]占有帯域幅
搬送波の変調で占める周波数の範囲。これが不用意に広がると隣接チャネルに干渉するので、占有帯域幅として制限(規制)される。

[※9]掃引
スペクトラムアナライザで信号を測定する際に行われる内部動作の一つ。測定結果が画面の左端から右端へと徐々に更新されていくように表示されることから掃引と呼ばれる。








アンリツ株式会社ホームページはこちら

キーワードをクリックして関連ニュースを検索

#アンリツ
#計測
#2017年2月16日