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2016年欧州市場新車販売市場【JATO Dynamics】

2017年2月1日

2016年欧州市場新車販売市場
「SUVの登録台数が記録を更新。4台のうち1台はSUVが占める」


新車登録台数は2007年以来2番目の高水準。
新型SUVの発売とプレミアムブランドの需要増加により市場が後押しされた。
Volkswagen Golfは最量販モデルの地位を維持。

1.国別販売台数

欧州の自動車産業は2016年に急成長した。新車登録台数は1,514万台となり、前年比+6.5%を記録。これは登録台数が1,600万台を突破した2007年以来2番目の高水準となった。欧州市場は経済的、政治的情勢から消費者マインドの低下を引き起こしたが、これまでの結果から市場の回復力を示していることが伺える。さらに継続的なSUVブームは、2015年に登録された320万台から前年比+21.4%の390万台と引き続き好調を維持している。対照的に従来のセグメントであるハッチバック、セダン、ステーションワゴン、MPVは前年比+2.2%の微増であった。実際に欧州の消費者嗜好は従来セグメントからSUVにシフト傾向にある。SUVが市場全体の4分の1にあたる25.6%を占め、マーケットシェアを前年比3.1パーセンテージポイント拡大した。対照的に、MPVは前年比0.9パーセンテージポイント縮小しマーケットシェアを9.5%まで下げた。サブコンパクトも前年比0.8パーセンテージポイント縮小し、マーケットシェアを21.2%とした。

2.ブランド別

2016年はこれまでで最も挑戦的な年であったにもかかわらず、Volkswagen Groupは依然として最量販ブランドの地位を維持し、新車登録台数を前年比+3.3%記録した。またマーケット全体で見ると前年比+6.5パーセンテージポイント成長したが、同グループのマーケットシェアは2015年の24.8%から0.8パーセンテージポイント縮小し、24.0%となった。一方、FCA、Daimler、Renault-Nissan、Tata Groupは、豊富なSUVラインナップと南欧州での好調な販売が同グループのマーケットシェアを押し上げた。その他の自動車メーカーが勢いを伸ばしている中、Volkswagen Groupは最量販ブランドの地位を維持するためにも販売戦略に対して懸命に取り組む必要がある。
JATO Dynamics社のGlobal Automotive AnalystであるFelipe Munozは次のように述べている。
「2016年は業界にとって素晴らしい年となった。登録台数も2007年以来2番目に高い実績を記録した。欧州新車登録台数は29ヵ国中27ヵ国でプラス成長を示しており、そのうち14ヵ国では2ケタ増を記録した。2017年は世界経済の先行き不透明感が高まり、チャレンジングな年になると見込まれるが、欧州の自動車メーカーは困難に陥ってもそれらをリカバリーする準備・体制・戦略が出来ていると信じている。」
また、2016年のブランド別パフォーマンスに関しては、
「Volkswagenが直面した課題は、RenaultやFiatといった主力ブランドに恩恵をもたらした。プレミアムブランドも好調に推移し、マーケットシェアを2015年の23.0%から23.8%と約1パーセンテージポイント拡大させた。」

3.モデル別

モデル別ランキングでは、Golfがリードを維持しているものの、ランキングでは競合に押されている。一方でOpel/Vauxhall Astra、Renault Captur、Fiat Panda、VW Tiguan、Peugeot 2008は好調であった。また、Hyundai Tuscon、Renault Kadjar、Fiat Tipoがマーケットシェアを伸ばした。



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