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居眠り運転警告/飲酒検知・体調管理ツール 「Sleep Buster(スリープバスター)」を発売【JUKI】

2011年12月19日


JUKI㈱(本社:東京都多摩市、社長:清原 晃)は、㈱デルタツーリングが開発した自動車の運転中に眠気の兆候を知らせ、居眠り運転を防止するシステム「Sleep Buster(スリープバスター)」を、販売代理店として2012年2月2日より発売します。

2010年度の交通事故発生件数※注1は687,826件(うち死亡事故件数4,378件)であり、このうち漫然運転による事故発生件数は49,463件(同787件)で、特に死亡事故原因に占める割合は約18%と最も高くなっています。居眠り運転による事故は他の事故に比べ1件あたりの被害の程度が大きく、死亡事故や重症事故になる割合も高いと言われており、飲酒運転と並び本格的な対策が求められています。

「Sleep Buster」は、㈱デルタツーリングが東京大学、大分大学、島根難病研究所などと共同研究し、内閣府が行う平成22年度産学官連携功労者表彰において国土交通大臣賞を受賞した「居眠り運転警告シート」を商品化したものです。
この商品は座席シートに装着したマットに内蔵されたセンサーで運転者の心拍・脈波といった生体信号(体表脈波)を捕らえることで、運転者の状態を7段階(集中、リラックス、注意散漫、疲労、眠気、体調の急変など)で表示し、運転の継続が危険と判断すると、コントローラーの画面と音声で警告を発し休憩を促すシステムです。リラックスや集中といった「覚醒状態」から「居眠り状態」に入る前に「入眠予兆」を検知し、運転者が「居眠り状態」になる10分程度前に警告を出すことにより、居眠り運転による交通事故の未然防止が期待されます。
また専用ソフト(Human Tachometer)(2012年4月発売予定)を使うことでコントローラーに蓄積されたデータから運転者の健康状態を解析でき、運送事業者の安全管理において、把握しづらい運転者の毎日の体調変化を確認することができます。さらに監督することが難しい運行中の飲酒も生体信号の解析によって把握することができ、より徹底した安全指導に役立ちます。
当社と㈱デルタツーリングは「Sleep Buster」の発売を通じ、交通事故の低減に貢献してまいります。

※注1 : 警察庁「平成22年中の交通事故の発生状況」より 原付以上運転者(第1当事者)の法令違反別交通事故件数

入眠予兆の検知方法

人の活動状態は「覚醒」と「睡眠」およびその中間に「遷移状態」(覚醒→睡眠、睡眠→覚醒)があります。これらの状態の変化は、身体の恒常性を維持させるため自律神経系が心拍や脈波など末梢系を制御することに対応しており、疲労が進行してピークを迎えると交感神経の代償作用として眠気が発生します。
「Sleep Buster」は人の体表脈波※注2を測定・解析することで自律神経活動の変動の傾向を求めます。そこからリラックスや集中といった「覚醒状態」から「居眠り状態」に入る前の特徴的な前兆信号を捕らえることで「入眠予兆」を検知します。

※注2 : 心臓や大動脈の動きが筋肉や背骨などから伝播して背中の体表面に現われたもの。

居眠り運転警告/飲酒検知・体調管理ツール「Sleep Buster」の特長

(1) シートに着座するだけで測定可能
マット(後付タイプ)の背もたれ部に圧力センサーが内蔵されており、運転者の心拍・脈波を計測します。運転者はシートに座るだけなので身体を拘束することがなく、運転に全く支障をきたしません。

(2) 運転者の状態を18秒毎リアルタイム判定、運転に適さない状態になる前に警告
採取した生体信号から、自律神経活動の変動を捉えることにより、運転者の状態を7段階(集中、リラックス、注意散漫、疲労、眠気、体調の急変など)で18秒毎に判定します。
運転者の状態に変化が生じ、運転の継続に注意が必要な状態や運転に支障が出る可能性がある状態になると、警告音を発生させて、運転者に注意を促します。


(3) 飲酒検知・体調管理ツールとして活用可能

運転終了後に管理者用専用ソフト(Human Tachometer)にデータを転送することで、運転者の体調の変化や、飲酒の有無を検知することが可能です。運送事業における運転者の日々の体調管理に活用できます。(管理者用専用ソフト(Human Tachometer)は2012年4月発売予定)


(4) マット素材に3Dネット採用
センサーマットに立体構造の編素材を採用。走行中の微振動を吸収すると共に、運転者の疲労を和らげ、蒸れも抑えます。

研究段階における公的支援等

(1) 平成16年度~平成19年度 運輸分野における基礎的研究推進制度
「入眠予兆検知着座センサーによる居眠り運転防止技術の開発」

(2) 平成22年度 産学官連携功労者表彰
国土交通大臣賞受賞 「「居眠り運転警告シート」の開発」

(3) 平成22年度 国土交通省運輸安全パイロット事業
先進安全技術の活用等による運輸安全対策事業
「居眠り運転警告システムによるトラック物流システム・バス人員輸送システムの安全性向上に対する有用性・対策効果の検証」

希望小売価格【国内・税込み】

Sleep Buster本体(センサーマット、コントローラー、電源ユニット) 157,500円

発売日

2012年2月2日


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