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ナノイメージング分野で試料の受託分析サービスを開始【東陽テクニカ】

2016年10月12日

ナノイメージング分野で試料の受託分析サービスを開始
~イメージング装置の販売・保守で蓄積したノウハウを活用し、事業を拡大~


㈱東陽テクニカ(本社:東京都中央区、代表取締役社長:五味 勝、以下 東陽テクニカ)は、従来のイメージング装置の輸入・販売・サポートに加え、ナノイメージング分野での受託分析サービスを2016年10月より開始いたします。新たなサービスは、走査電子顕微鏡、ナノインデンター、イメージング蛍光X線分析装置、X線マイクロCTスキャナの4種類の機器を用いて展開し、事業の強化・拡大を図ってまいります。



微小な領域を拡大・観察・分析するイメージング技術は、基礎的・応用的学術分野において、現象の究明、ならびに検証・証明に欠かせない技術です。特に、世界で戦う科学者にとって、世界最先端のイメージング技術により得られる情報を迅速かつ的確に理解し、研究を正しい方向に導くことは、国際競争を勝ち抜く上でも非常に重要です。また、経済のグローバル化が進む中、世界市場をターゲットとする企業においても同様、研究開発・商品化・品質管理・品質保証など、製品に関わるあらゆる点でイメージング技術が利用されており、重要な役割を担っています。
東陽テクニカはイメージング装置の輸入商社として四半世紀を超える販売・サポート実績をもち、最新機器を日本にいち早く導入、海外メーカーと緊密に連携し、装置の最高性能を発揮するための知識・ノウハウを蓄積してきました。
近年、設備投資費が増えず新たにイメージング装置/分析装置を導入することが困難なため、公的機関の公開機器でデータを得る企業が増えてきていますが、得られたデータの品質に満足していないケースが多くみられます。そこで、当社はこれまでの経験・ノウハウを活かし、最高パフォーマンスで取得したイメージデータ/分析データを提供する新しいサービスを開始します。国内の民間受託分析会社にはまだ導入されていない※1電界放出型走査電子顕微鏡「GeminiSEM500」や「M4 TORNADO型イメージング蛍光X線分析装置」をはじめ、先端機器を取り揃え、研究開発や生産技術、品質保証分野で、観察対象物の現状や問題点を正しく認識するためのデータを提供し、適切な改善の方向性を示します。研究開発や生産スピードの加速、工数の短縮、競争力の向上・強化などに寄与、国内産業の発展に貢献します。


【受託分析サービス】
開始時期 : 2016年10月より受付開始

サービスの流れ
 (1) 下記のいずれかより受付
    受託分析サービス専用アドレス : bunseki-service@toyo.co.jp
    受託分析サービスWebサイト : http://www.toyo.co.jp/microscopy/bunseki_service
    直通電話 : 03-3245-1239
 (2) 詳細打合せ
 (3) 見積書提出、お客様発注
 (4) お客様サンプル送付/持込
 (5) データ取得 -立会いでのデモも受け付けています。預けることができないサンプルの相談にも乗ります。
 (6) データ納品

測定場所 : 「ナノイメージングセンター」
       慶應義塾大学理工学部 矢上キャンパス 36棟
       〒223-8522 神奈川県横浜市港北区日吉3-14-1
       慶應義塾大学理工学部中央試験所・東陽テクニカ産学連携室
       「ナノイメージングセンター」
       http://www.toyo.co.jp/company/access/#access_nano


【受託分析装置】
<走査電子顕微鏡:サンプルの『表面情報』を取得>
Carl Zeiss Microscopy社製電界放出型走査電子顕微鏡「GeminiSEM500」と分析用高分解能FE-SEM「MERLIN」の2機種を用意。両機種とも、数百ボルト以下と低い加速の電子線によるスキャンでサンプルの「最表面」の情報を得ることができ、また、複数の高感度検出器を搭載しているため、サンプル表面の情報を「総合的に」判断することができます。
腐食・防食や半導体デバイスを始めとする表面の解析研究を長年行ってきた、慶應義塾大学名誉教授・i-SEM Laboratory代表 清水健一博士による、試料作成ならびにデータ解釈などのアドバイスも提供します。

<ナノインデンター:サンプルの『硬さ』を評価>
Keysight Technologies社製Nano Indenter「G200モデル」で、硬度とヤング率の測定を行います。「G200」はナノインデンターの測定原理を提唱したW. Oliver氏が直接設計に関わった最新機種で、バルク材料やミクロン※2程度の厚さの薄膜は勿論、汎用的なマイクロビッカースなどの硬度計では困難であったミクロン以下の厚さの薄膜まで測定可能な硬度・ヤング率測定装置です。
「深さ方向の硬度・ヤング率のプロファイル」や、「硬さマッピング像」などを取得できることが特長です。

<イメージング蛍光X線分析装置:『元素マップ像』を取得>
Bruker AXS社製「M4 TORNADOモデル」で測定を行います。「M4 TORNADO」は高性能のX線ポリキャピラリーレンズ技術により、大光量を維持しながら従来の蛍光X線分析装置より約2桁小さい15ミクロン径のX線スポットを実現。このスポットが、大型ステージ(幅330mm×奥行き170mm×高さ100mm)を有効活用した大面積高速元素マッピングを実現します。
高輝度なX線により、封止樹脂下の金属配線のように内部の元素情報を得ることができます。また微小部の点分析を行うことができることから、異物分析に有効です。

<X線マイクロCTスキャナ:サンプルの『内部構造』を観察>
Bruker microCT社製高分解能X線マイクロCTスキャナ「SkyScan 1272モデル」で測定を行います。「SkyScan 1272」は、世界最高※3の1600万画素X線カメラによる広視野高分解能マイクロCTです。また、100キロボルトのX線源と独自のノイズ低減技術により高コントラスト画像を取得でき、より近い組成の差でも識別可能です。
ガラス繊維強化樹脂や炭素繊維強化樹脂などの複合材料や不織布、セラミックスなどによる多孔質素材など、10ミクロン以下の構造が分布する数ミリ以上の大きさの試料の広域構造解析が可能です。


※1 装置納入実績より。2016年9月現在。当社調べ。
※2 ミクロンは、100万分の1メートル。
※3 産業用X線マイクロCTに搭載されているX線カメラにおいて。2016年9月現在。当社調べ。



<㈱東陽テクニカについて>
東陽テクニカは、1953(昭和28)年の設立時より「技術と情報」をキーワードに日本の技術発展に寄与することを使命として、主として最先端の 「測るツール」 を欧米の電子計測器メーカーより輸入し、日本の研究・開発者に提供してきました。さらに、「電子技術センター」における修理、校正、技術サポートや自社製品の開発、「テクノロジーインターフェースセンター」で行うお客様向けの各種セミナー、トレーニングなどの取組みは、530名を超える全従業員の約7割を占めるエンジニアの技術力に裏付けられています。東陽テクニカはこれからも「“はかる”技術で未来を創る」のスローガンのもと、「テクノロジーインターフェース」の使命を果たすべく努力してまいります。
東陽テクニカWebサイト:http://www.toyo.co.jp/



★ 本件に関するお問い合わせ先 ★
㈱東陽テクニカ ナノイメージング&アナリシス
TEL : 03-3245-1239(直通) E-mail : bunseki-service@toyo.co.jp
受託分析サービスWebサイト : http://www.toyo.co.jp/microscopy/bunseki_service


※本ニュースリリースに記載されている内容は、発表日現在の情報です。製品情報、サービス内容、お問い合わせ先な
 ど、予告なく変更する可能性がありますので、あらかじめご了承ください。
※記載されている会社名および製品名などは、各社の商標または登録商標です。








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