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ホームエネルギー・マネジメント・システムを開発【デンソー】

2011年12月7日

㈱デンソー(本社:愛知県刈谷市、取締役社長:加藤 宣明)は、トヨタホーム㈱(本社:名古屋市東区、取締役社長:森岡 仙太)、ミサワホーム㈱(本社:東京都新宿区、代表取締役社長執行役員:竹中 宣雄)と共同で、ホーム・エネルギー・マネジメント・システム(HEMS)を開発しました。デンソーがHEMSを開発するのは今回が初めてで、プラグインハイブリッド車(PHV)・電気自動車(EV)と関連したオプション機能があることが特長です。市場への供給は2012年2月以降を予定しています。

このHEMSは制御機構と大きさ7インチのタッチパネル式モニターで構成されています。ユーザーはモニターを通じてリアルタイムで電力使用量を把握することができ、消し忘れや使いすぎに気づくことができるほか、過去を含む電気使用量を電気料金やCO2排出量に換算でき、省エネ意識を高めることができます。更に、電力負荷が集中した際のブレーカ遮断の防止や、外部の情報センターとネットワーク接続することにより、スマートフォンを使ってエアコンのオン・オフ操作*1や、電子錠の施錠確認*1、お風呂のお湯張り*2などを行うことができます。

また、充電器と連携することでPHV・EVの充電のタイマー設定*3ができたり、別途カーメーカーと契約を結び、かつ情報センターと連携することで、乗車前に自動車の空調を作動させるプレ空調*4をHEMSのモニターやスマートフォンから行うことが可能です。

家庭用蓄電池については、デンソーおよびトヨタホーム、ミサワホームに加え、新神戸電機㈱(本社:東京都中央区、執行役社長:伊藤 繁)の4社で開発しました。この蓄電池の容量は8.4kWh*5で、この蓄電池をHEMSと連携させることにより、昼間などピーク時の電力負荷の集中を抑制することができます。また、停電時においても、特定の部屋の照明器具など、最低限の電気機器を一定時間*6使用することができます。

HEMSの特長および家庭用蓄電池の概要は以下の通りです。

 

デンソー製HEMSの特長

7インチタッチパネル式TFT液晶モニターを採用し、使いやすさを追求
CO2ヒートポンプ給湯機の台所リモコン*2、太陽光の売電・買電の表示、PHV・EV、蓄電池の充電状況の表示を一つのモニターに業界で初めて(2011年11月時点)統合し、高いデザイン性と利便性を実現
最大32回路までの分電盤の分岐回路ごとの使用状況を5W単位*7で表示したり、過去10年間のデータとの比較を表示することで省エネ意識を喚起(オプションの計測機器*8を利用することで水道・ガスの使用量の表示も可能)
充電器*3や情報センターとの連携により、PHV・EVの充電時間のタイマー設定や乗車前のプレ空調*4が可能となり、利便性が向上
蓄電池の充電時間を任意に設定できることで、各地域の電力料金形態やユーザーのライフスタイルに合わせた利用が可能

 

家庭用蓄電池の概要

入力(定格電圧) : AC200V
出力(定格電圧) : 通常時AC100V/200V、非常時AC100V
出力(定格容量) : 通常時1.5kW、非常時1.0kW
電池容量 : 8.4kWh(使用時の蓄電量は5kWh)
外形寸法 : 幅1500mm、奥行345mm、高さ1430mm
重量 : 約520kg
電力系統と連系

PHVやEVの普及に伴い、自動車と住宅が連携を深めることで、より環境にやさしい社会の実現が期待されています。デンソーはこうした期待に応えるため、環境にやさしい自動車作りに貢献するだけでなく、住宅の環境性能向上にも貢献すべく、技術・製品開発に取り組んでいきます。

なお、本製品は経済産業省の「次世代エネルギー・社会システム実証事業」(2010年度から5カ年)の成果を活用し、今後さらにこの実証事業により進化させていきます。

*1 オン・オフ操作(電子錠の場合は施錠確認)ができるのはHA対応機器のみ。
*2 デンソー製のCO2ヒートポンプ給湯機のみ。
*3 指定の充電器を利用した場合。
*4 通信機能が装備されている車種の一部に対応(車種によって作動できる機能が異なります。)
*5 使用時の蓄電量は5kWh。
*6 目安として白熱電球、液晶TV、ノートPCの各150W相当の機器を1台ずつ利用の場合、約10時間。
ただし、使用する機器の消費電力や使用状況により異なる。
*7 指定の分電盤を利用した場合。
*8 指定の水道・ガスセンサーを利用した場合。

HEMSの概念図

HEMS タッチパネル

家庭用蓄電池


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