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過酷なスパ24時間レースを完走【日産自動車】

2015年7月27日

日産GTアカデミーチームは、2台のGT-Rともポイントを獲得
GTアカデミー勝者の実力をまたしても証明

2015年のスパ24時間は、世界で最もタフなレースの1つとなりました。Nissan GT-R NISMO GT3の22、23号車は、プロアマクラスとプロクラスともにクラス8位でチェッカーを受けました。#23 GT-Rをドライブしたアレックス・バンコム(英)、千代勝正、ウォルフガング・ライプ(ベルギー)はプロクラスのチャンピオンシップで4位を維持し、トップと10ポイント差で最終戦を迎えます。



500周以上に及ぶレースは、雨や多くのアクシデントが重なり、数多くのチームが離脱するマシンとドライバーにとって厳しい耐久レースとなりました。

先月のポールリカールで勝利した#23 GT-Rのバンコム、千代、ライプは、ここスパで良い結果を残しチャンピオンシップに望みをつなげたいところです。また#22 GT-Rはオリビエ・プラ(フランス)にリカルド・サンチェス(メキシコ)、ゲイタン・パレトウ(フランス)、フローリアン・シュトラウス(ドイツ)という3人のGTアカデミー勝者がチームを組み、競争力のある体制を築いています。

スパ24時間は雨の降る中でのスタートとなり、バンコムは1周目で3つポジションを上げました。#22 GT-Rに乗るオリビエ・プラは、電気系統のトラブルによりワイパーが止まってしまったため、レーススタートからピットへと向かい、順位を下げることになりました。

レースは、クラッシュした他車を撤去するために最初のセーフティーカーが入ります。#23 GT-Rのバンコムはこのセーフティーカーが入るまでに徐々にペースを上げていました。リスタート後にはさらなるポジションアップを狙っていましたが、再び他のクラッシュでセーフティーカーが1時間導入されました。日が沈むまでに6回セーフティーカーが入ることになりました。

不運にもコースが乾いてきたときにすばやくスリックタイヤにスイッチした2台のGT-Rは、再び降り出した雨に翻弄されます。スパ・ウェザーと称される変わりやすい天気は続き、6時間経過した時点で、#23 GT-Rは25位、今回カラーリングを一新した#22 GT-Rは36位を走行していました。

6時間を経過する直前に、#23 GT-Rをドライブしていたバンコムは、スピンした他車と接触。チームは20分でマシンの修復を行いました。

修復を終えた#23 GT-Rはコースへ戻ると、ナイトセッションの間に25位までポジションを回復しました。いっぽうの#22 GT-Rも着々と順位を上げ、最終的にトップ20に入りました。

18時間が経過した頃、#22 GT-Rは総合12位、プロアマクラス5位までポジションを上げました。#23 GT-Rもまた、力強い走りで総合18位、プロクラス10位を走行していました。

残り5時間、ライプの乗る#23 GT-Rに電気系のトラブルが発生し、コース上でストップしました。ドライバー自身の手でピットに戻れなければ、再び走り出すことができません。チーム監督のボブ・ネビルは、バンコムが運転するスクーターですばやく現場にメカニックを派遣し、ライプに指示を出してピットまでマシンを戻させることに成功しました。ガレージに戻った#23 GT-Rは、メカニックたちの手で修復が行われ、無事にレースに復帰することができました。



ここからレースが残り2時間を示すまで、2台のGT-Rは順調に走行を重ねましたが、再び試練が訪れました。総合13位、クラス5位を走行中の#22 GT-Rがギアボックスのトラブルでピットイン。日産GTアカデミーチームRJNのピットクルーは、ギアボックスの交換を約40分で行い、マシンをフィニッシュまで持っていきました。

2台のNissan GT-R NISMO GT3は、かつてのスパ24時間のなかでもタフなレースを走り切り、ポイントを獲得しました。

#23 GT-Rをドライブした千代は、「今回のスパ24時間レースは本当にいろいろなドラマがありました。夜間にアレックスが他車と接触した時はもう駄目かと思いましたが、メカニックが懸命にマシンを修復してくれ、最小時間でコースに復帰する事ができました。また残り5時間で電気系のトラブルが出て、コース上でストップした時ももうリタイヤかと思いましたが、メカニックからのフェンス越しの指示でウォルフィー(ウォルフガング・ライプ)が故障個所を直し、コースに戻ることが出来ました。あと1時間の時点ではクラス11位を走っていましたが、立て続けに上位勢が3台トラブルでストップし、ポイント圏内の8位まで繰り上がることが出来ました。夜間のクラッシュの後はフロントスプリッターを半分失ったせいでフロントのダウンフフォースがなくなり、ドライビングがとても難しい状況でしたが、無事にチェッカーを受けることが出来、チーム全員の思いが叶ってよかったです。24時間ハードワークでマシンを走らせてくれたチームに感謝しています。そしてたくさんの応援ありがとうございました」と語っています。

「我々は常に、もっといい結果を望んでいますが、24時間で起きた様々なことを考えると、結果は良いと思います。数多くのマシンがリタイアした中で、2台とも完走し、ポイントを獲れたことは素晴らしいです。簡単ではありませんが、これこそ耐久レースなのです」とチーム監督のボブ・ネビルは話しています。

「スパ24時間は、Nissan GT-R NISMO GT3にとっての試練だけではなく、GTアカデミー勝者にとっても試練であったでしょう」とニスモのグローバルヘッドオブブランド・マーケティング&セールス、ダレン・コックスは言います。「毎年、この過酷なレースにGTアカデミー卒業生のエントリー数を増やし、彼らは、すばらしい走りを見せてくれます。ゲイタン・パレトウとリカルド・サンチェスは、今年から新しく加入して、プロの仕事をしています。彼らの才能とドライバーを育てるプログラムの質が向上しているということです。ヨーロッパの小さなプログラムとして始まったGTアカデミーですが、今は世界中で卒業生が活躍しているのを見ると、嬉しくなります」


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