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積層セラミックコンデンサ : 車載向け高温対応X8R特性(150℃保証)樹脂電極製品シリーズの量産化【TDK】

2015年5月26日

過酷な高温環境にも耐えられる150℃保証
基板たわみクラックとはんだクラック対策に効果的な樹脂電極
AEC-Q200準拠



TDK㈱(社長:上釜 健宏)は、基板たわみやヒートサイクルにきわめて高い信頼性を有する樹脂電極シリーズに、高温保証X8R特性(150℃保証)を新たに加え、2015年6月より量産することを発表します。

近年、自動車の電子化や電動化の動きを背景に、電子部品の搭載数は急速に増加しています。同時に、車内空間の確保やワイヤハーネスを減らし燃費を向上させる目的で、エンジンルーム等の機構部分の近くに電子制御ユニットを置く傾向にあり、そこに搭載される電子部品には、熱に強く、振動に耐えられる特性が求められます。

TDKの樹脂電極製品は、ヒートサイクルによるはんだクラック対策、振動や衝撃による部品損傷対策、基板変形によるたわみクラック対策という3つの特長を持っており、お客様より高い評価をいただいています。新たにシリーズ化されたX8R樹脂電極は、従来の樹脂電極製品としての特長をそのままに、業界トップクラスのX8R特性のラインアップとして展開した製品です。また、業界で唯一1005形状にも対応しており※、小型化、高密度化されるECU等にも利用機会が増えていくものと思います。

※2015年4月、TDK調べ

用語集

 X8R特性 : 使用温度範囲-55℃~150℃ 静電容量変化率±15%。
 たわみクラック:積層セラミックコンデンサを基板にはんだ接合した後、割板・ソケットへの差し込み・ねじ止め・挿入部品を押し
 こむ等の作業によって基板が変形し、それに伴い発生する引っ張り応力によって、積層セラミックコンデンサにクラックが生じる
 不具合現象。
 はんだクラック:高温/低温の温度変化が繰り返される環境下で、電子部品と基板の熱膨張係数の差により、はんだ接合部に
 応力が加わることで、はんだにクラックが発生する不具合現象。

主な用途

 自動車のエンジンルーム等、高温環境下で用いる制御ユニット
 平滑回路およびデカップリング用途

主な特長と利点

 過酷な温度環境にも耐えられる150℃保証
 振動、基板のたわみクラック、ヒートサイクルによるはんだクラックに効果的な樹脂電極対応
 150pF~10uFの幅広い静電容量範囲
 AEC-Q200準拠

主な特性

生産・販売計画

 サンプル価格 : 品名により異なりますので都度お問い合わせください。
 生産拠点 : 秋田地区
 生産予定 : 500万個/月(当初)
 生産開始 : 2015年6月

TDK㈱について

TDK㈱(本社:東京)は、各種エレクトロニクス機器において幅広く使われている電子材料の「フェライト」を事業化する目的で1935年に設立されました。
主な製品としては、各種受動部品※(製品ブランドとしてはTDK、EPCOS)をはじめ、電源、HDDヘッドやマグネットなどの磁気応用製品、そしてエナジーデバイスやフラッシュメモリ応用デバイス等があります。アジア、ヨーロッパ、北米、南米に設計、製造、販売のネットワークを有し、現在、情報通信機器、コンシューマー製品、自動車、産業電子機器の分野において、電子部品のリーディングカンパニーを目指しビジネスを展開しています。
2015年3月期の売上は約1兆800億円で、従業員総数は全世界で約88,000人です。

※ 主な製品は、コンデンサ(積層セラミックコンデンサ、アルミ電解コンデンサ、フィルムコンデンサ)、インダクタ、フェライトコア、高周波部品、センサ、ピエゾおよび保護部品等です。








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