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炭素繊維強化材を使った前部エンジンカバーおよび構造用オイルパンを開発【BASFジャパン】

2015年5月25日

BASF、フォード、モンタプラストが提携し、マルチマテリアル軽量車体事業に向けて、
炭素繊維強化材を使った前部エンジンカバーおよび構造用オイルパンを開発


(本資料は2015年4月29日にBASFコーポレーション(米国)で発表されたプレスリリースの和訳です。)

BASF はこの度、米国エネルギー省( DOE )のマルチマテリアル軽量車体( MMLV )実証試験事業の一環として、最新の駆動装置用複合部品の開発を目的にフォード・モーター、およびモンタプラストと提携を行いました。


BASFのUltramid® XA-3370を使用したマルチマテリアル軽量車体(MMLV)の
フロントエンジンカバーおよび構造用オイルパン


1.0L L3 GTDI Ford Ecoboostエンジンのアルミニウム鋳物製のフロントエンジンカバーと構造用オイルパンを、炭素長繊維(LCF)ポリアミド複合材に置き換えることを目的にチームが取り組んだ結果、1エンジンあたり約4ポンド(約1.8kg)の軽量化を可能にするLCF部品の試作品が完成しました。部品ごとでは、フロントエンジンカバーの23%、構造用オイルパンの33%の重量を削減することができました。

「炭素繊維のような最新の複合材を扱う上で、デザインや加工に関する新たな技術的課題が見えてきました」とBASFコーポレーション(米国)のパワートレイン マーケティング・マネージャー スコット・シュリッカーは述べています。「現在、そして将来的な課題を解決するため、私たちは新たな軽量素材や軽量化技術に数多く取り組んでいます。フォードとの提携により、これらのソリューションを前進させることができました。」

BASFは合同チームと緊密に連携して有限要素解析(FEA)を実施し、性能と重量の両面で部品の構造的な最適化を行いました。さらに、BASFは新たな LCFPA66 熱可塑性樹脂複合材であるUltramid® XA-3370を開発し、機械特性と加工性の最適なバランスを生み出すことに成功しました。また、試作部品の成形品質を保つため、加工および機械設備のサポートも行いました。

一方、複合材の射出成形において専門性と経験を持つモンタプラストは、機能構築と概念実証に向けた成型部品を製作しました。

「このチームの一員であることを大変嬉しく思っています。最新の熱可塑性樹脂製品の応用に挑み、お客様のニーズにお応えするソリューションを見い出してこそ、モンタプラストです」とモンタプラスト副社長のデイヴ・バーネット氏は述べています。

MMLV事業に使用される成形部品については、実際の車両内負荷シミュレーション試験を経て性能の評価を行い、その結果とBASFにより事前検討されたコンピューター・シミュレーション解析結果との相関をとる予定です。合同チームは、追加部品や機能を統合し、製造工程を簡素化することで、これらの部品の価値が高まることを期待しています。

BASFが自動車産業で推進する化学によるイノベーションについての詳細は、 www.automotive.basf.com をご覧ください。


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自動車産業はBASFの主要取引先のひとつです。2014年、自動車産業向けの総売上高は96億ユーロに上りました。これはBASFグループ全体の売上高の約13%にあたります。BASFは自動車製造をより効率化しつつ、使用される駆動装置技術に関わらず製造に伴う環境負荷を軽減する機能性材料、およびソリューションを提供・開発しています。BASFの製品ラインナップの例としては、エンジニアリングプラスチック、発泡ポリウレタンおよびその他の用途別発泡製品、塗料、顔料、触媒、燃料添加材、冷却材、ブレーキオイル、電池材料が挙げられます。BASFは世界をリードする化学産業のサプライヤーとして、自動車産業にそれらの幅広い製品群を提供しています。また、BASFはヨーロッパ、アジア太平洋、北米と南米、およびアフリカといった世界の諸地域のお客様と、ネットワークを通して緊密な協働を行っています。BASFの自動車産業向けソリューションの詳細については、次のリンクからオンラインでご覧いただけます。 www.automotive.basf.com


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