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クルマの安全性を向上するV2X通信の普及に向けて 「スマート・モビリティ・テスト・ベッド」を導入【NXPセミコンダクターズN.V.】

2015年4月20日

NXPとシンガポールの南洋理工大学、
クルマの安全性を向上するV2X通信の普及に向けて
「スマート・モビリティ・テスト・ベッド」を導入

新しい環境の導入により、シンガポールをセキュア・コネクテッド・カーと
インテリジェント交通システムのイノベーション・ハブに


セキュア・コネクテッド・カー技術をリードするNXPセミコンダクターズN.V.は、世界のトップランクの大学として高い評価を受けているシンガポールの南洋理工大学(NTU)構内に、実際の環境と同じスマート・モビリティ・テスト・ベッドを構築するため、NTUとの合意書に調印しました。この共同プロジェクトはシンガポール経済開発庁(EDB)も支援しており、シンガポールをインテリジェント交通システムの世界的なイノベーション・ハブに変容させることを謳ったシンガポールの「Smart Mobility(スマート・モビリティ)2030」ビジョン実現への道を拓きます。このプロジェクトはまた、クルマの安全性を向上するV2X通信の世界的な普及促進に向けた重要な一歩となります。

NXPはNTUの教官や学生と協力して、セキュアなV2X(車車間、路車間)通信技術にフォーカスし、プレッシャーの大きい現実世界を想定したシナリオで「スマート・モビリティ」の開発と試験にあたります。V2Xは車両に搭載したインテリジェント・システムで、最大2 kmの距離内で他の車両や周囲のスマート・インフラからのデータをワイヤレスに収集し、解析します。セキュアなV2Xはクルマの完全自動運転の本格的な普及に極めて重要な意味を持ち、危険な道路状況、予期しない交通渋滞、緊急車両の接近、道路工事など、来るべき危険や障害について、ドライバーの視界に入る前に、あるいは他のADAS(先進運転支援システム)センサが検知する前に、警告を発し、道路交通の安全性向上と交通の流れの改善を可能にします。米国運輸省の調査によると、セキュアなV2Xの安全機能により、複数の車両が関係する交通事故の80パーセント以上の削減が可能になります。V2X対応車両はまた、インテリジェントな交通表示板から情報を受信すると同時に、交通信号の作動サイクルを自動的に認識できます。

NTUはシンガポール最大のキャンパスを持ち、学生と教職員合わせて3万5,000人の移動手段として、乗用車、バス、自転車、試作電気自動車で構成される広範な構内交通ネットワークを構築しています。2,200万シンガポール・ドルを投じた新スマート・モビリティ・テスト・ベッドは、100台のV2X対応車両と50の路側ユニットを使用し、4年にわたる試行テストでスマート通信の広範な使用例を検証します。このNTU-NXPの一歩は、セキュアなV2Xの技術の進歩と実際の交通網での普及を図る上で重要な領域に重点的に取り組みます。また、同乗者の安全性確保とドライバーの個人データ保護のために必須となる、潜在的なサイバー攻撃のリスクからシステム・セキュリティを保護するとともに、最大限の信頼性を確保するためのV2X通信技術を向上させるプログラムも含まれています。

NXPとNTUは、他のハイテク企業、研究機関、政府機関にも協力を働きかけ、市街地の交通の流れの改善、交通事故の防止、モビリティ機能の強化を可能にするセキュアでスマートなコネクティビティとモビリティ・ソリューションの研究とテストを目的とした「スマート・モビリティ・コンソーシアム」の結成を呼び掛けています。未来のスマート・シティのシミュレーションのために、大学構内に他の技術を導入する計画も検討されています。

NXPのグローバル・オートモーティブ・セールス&マーケティング担当上席副社長のDrue Freemanは「道路、トンネル、立体交差を増やすだけでは世界の大都市の交通問題の長期的な解決は不可能です。必要とされているのは、よりインテリジェントな交通システムです。セキュアなV2Xのようなワイヤレス通信技術は、道路交通事故回避による犠牲者の減少、渋滞の解消、運転所要時間の短縮、CO2排出の削減などを通じて、社会に大きなメリットをもたらします」と述べ、さらに「NTUや業界の有力パートナーとの共同プロジェクトにより、私たちはセキュアなスマート・コネクテッド・シティをより早期に実現するとともに、シンガポールをスマート・モビリティ・イノベーションの最前線に立たせる機会を活かします」と語りました。

NTUの事務局長Lam Khin Yong教授は「昨年私たちはNTUのキャンパスを生きたラボに変えるプロジェクトを開始しました。その皮切りとなったのが、シンガポール最大の太陽光発電プラントの展開、各種電気自動車の試験、スマート・ビルディング技術の実用化などを推進する私たちのエコキャンパス・イニシアチブです。今回のNXPとのパートナーシップはNTUキャンパスの改造計画の前進へのもう一つの大きなステップです。NTUは次世代技術の開発を継続し、シンガポールのスマート・モビリティ・エコシステムとネットワークの構築に貢献します」と述べました。

シンガポール経済開発庁(EDB)のLim Kok Kiang長官補佐は「このテスト・ベッド構築のためにNTUとNXPが協力することを嬉しく思います。こうした努力を通じ、NTU、NXP、その他の業界パートナーは、ワイヤレス通信、データ解析、ネットワーク・セキュリティなどの基幹技術分野でシンガポールの能力を向上していくことになります」と述べました。


NXPセミコンダクターズN.V.について
NXPセミコンダクターズN.V.は、よりスマートな世界を実現するセキュア・コネクションを可能にするソリューションを創造しています。ハイパフォーマンス・ミックスドシグナル・エレクトロニクスにおける高度な専門知識を活用し、コネクテッド・カー、サイバー・セキュリティ、携帯/ウェアラブル機器、IoTの4つの分野の技術革新をけん引しています。NXPは世界25か国強でビジネスを展開する半導体企業で、2014年の売上高は56.5億米ドルでした。NXPに関する最新情報はWebサイトhttp://www.jp.nxp.com/(日本語)をご覧ください。

NXPセミコンダクターズジャパン㈱はNXPセミコンダクターズN.V.が開発および製造する車載、ID認証、インフラ/産業機器、コンシューマ向けのハイパフォーマンス・ミックスドシグナル製品とスタンダード製品などを日本市場に提供しています。本社は東京都渋谷区で、大阪に支店、名古屋に営業所があります。


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